サイバー犯罪者は、セキュリティリソースが限られている
公開日: 2025年7月30日
Pew Research Centerによると、少なくとも1つのストリーミングサービスに加入している米国人の割合は83%に達します。 Netflix、Hulu、Disney+、Spotifyなどのサービスは日常生活に浸透しており、ボタンをクリックするだけで好きなデバイスから映像や音楽を楽しむことができます。反面、こうしたサービスはハッカーの格好の標的でもあります。 視聴履歴に見慣れない番組や映画があったり、不明な場所から不審なログインアラートを受け取ったり、作成していない新しいプロフィールが表示されたりした場合は、ストリーミングアカウントが侵害されているおそれがあります。
以下では、ストリーミングアカウントがハッキングされた主な兆候を5つ取りあげるとともに、プライバシーを保護するための手順をご紹介します。
1. アカウントにログインできない
いつもの認証情報でログインしようとして、パスワードが間違っているというメッセージが表示された場合、他人がログイン認証情報を改ざんしてユーザー自身をロックアウトした可能性があります。 ハッカーがユーザーのアカウントを支配するためにこの手口を使う攻撃は「アカウント乗っ取り」と呼ばれ、自分で使用する目的、またはダークウェブでアクセス権を販売する目的があります。
対処策: 慌てずに、正しいログイン情報を入力したかどうかを再確認します。 何も問題ないように見えてもログインできない場合は、「パスワードをお忘れですか」リンクをクリックしてください。 パスワードのリセット用メールが届かない場合、侵害されたアカウントからリカバリ設定かメールアドレスが改ざんされた可能性が濃厚です。 この段階で、ストリーミングサービスのサポートチームに連絡してアカウントを取り戻し、不正ユーザーが被害を拡大させる前にアカウントを保護します。 さらに、ハッカーによる不正な購入を防ぐために、アカウントに関連付けられたクレジットカードやデビットカードの利用停止手続きを取ります。
2. 異常なログイン試行の通知を受け取る
現在、多くのストリーミングサービスには、疑わしい活動が発生した際に警告を発するセキュリティ機能が組み込まれています。 異常なログイン試行に関する通知を受け取った場合、他人が認識されていない場所、デバイス、またはIPアドレスからアカウントにアクセスしようとしている可能性があります。 通知を受け取っただけでは、アカウントがハッキングされたとは限りませんが、少なくとも他人が不正アクセスを試みている兆候と捉えることができます。
対処策: こうした通知は無視するわけにはいきません。 アクセスの試みを阻止した場合でも、ログイン認証情報が侵害されたサインと考えられるため、 直ちに措置を講じる必要があります。 パスワードを変更する、可能な限り2要素認証 (2FA) を有効にする、アカウントの活動を確認して不審な点がないかチェックするなどしてください。
3. 見聴きしたことがない番組、映画、音楽に気付く
ストリーミングアカウントが乗っ取られた明らかな兆候として、視聴履歴やリスニング履歴に見慣れないコンテンツが表示されることです。 Netflixの「視聴中コンテンツ」セクションやSpotifyの「最近聴いた曲」セクションに見覚えのないタイトルや曲が表示される場合、他人にアカウントを不正使用されているおそれがあります。 おすすめコンテンツでこうした些細な変化に気付いたら、ハッカーによるストリーミングアカウントへの不正アクセスの兆候と考えましょう。
対処策: 現在アカウントにログインしているデバイスのリストを確認し、認識できないデバイスを削除します。 次に、パスワードを直ちに変更して、権限のないユーザーをロックアウトし、さらなる改ざんを防ぎます。
4. 知らないうちにアカウントがアップグレードされた
承認していないのにストリーミングプランがアップグレードされたことに気付いた場合、アカウントが他人に侵害された兆候かもしれません。 Huluなどの一部のストリーミングサービスでは、広告なしプランやアドオンプラットフォームなど、追加料金でプレミアム機能が提供されています。 購入していないアップグレードがアカウントに突然追加され、アカウントの共有相手も変更した覚えがない場合は、アカウントが乗っ取られている疑いがあります。 ハッカーがアカウントをアップグレードする狙いは、自分のストリーミング体験を向上させることやプレミアムアクセス権を他者に転売することにあります。
対処策: 請求履歴と現在のサブスクリプション設定を確認し、不正請求があった場合はストリーミングプラットフォームのサポートチームに連絡して直ちに異議を申し立てます。 必ずパスワードを変更し、 多要素認証 (MFA) を有効にして、さらなる不正アクセスを防いでください。
5. 請求料金が通常よりも高額である
ストリーミングサービスの料金は固定月額方式が一般的です。そのため、請求額が予想外に増加した場合は、調べてみる価値があります。 請求額が増加したのは、他人がアカウントにアクセスして、新しいプランにアップグレードしたり、プレミアムチャンネルを追加したり、アドオンに登録したりするなどの変更を知らないうちに行ったことが原因である可能性があります。 こうした変更を自分も共有相手も行っていない場合は、アカウント乗っ取りの疑いが浮上します。
対処策: アカウント設定で請求履歴とサブスクリプションの詳細を見て、見慣れないアップグレードや購入がないかを確認します。 疑わしい点がある場合は、カスタマーサポートに問題を報告してください。また、身に覚えのない請求については異議を申し立て、アカウントを保護するために直ちにパスワードを変更しましょう。
ストリーミングアカウントがハッキングされた場合のその他の対処策
ストリーミングアカウントの乗っ取りを確信した場合は、被害の拡大を防ぐために、次の手順に従ってすぐ行動を起こしてください。
- すべてのデバイスからログアウト: 多くのストリーミングサービスの設定メニューには、すべてのデバイスからサインアウトするオプションがあります。 ハッキング後でもアカウントになおアクセスできる場合は、このオプションを使って権限のないユーザーをアカウントから締め出し、パスワードをアカウント固有の強力なものに変更したうえでログインし直します。
- パスワードマネージャーを使用: ストリーミングアカウントやその他のオンラインアカウントに強力な専用パスワードを迅速に作成するには、Keeper®のような信頼性の高いパスワードマネージャーを使用するのも一案です。
- 多要素認証 (MFA) を有効にする: MFAではユーザー名とパスワード以外の認証形式を必要とすることで、セキュリティ層を厚くします。 MFAはタイプごとに異なるため、アカウントを最も安全に維持するには、可能な場合は認証アプリまたはハードウェアセキュリティキーを使用しましょう。
- 不明なプロフィールを削除: ハッカーがストリーミングアカウントに新しいユーザープロフィールを作成した場合は、そのプロフィールを削除してさらなる悪用を防ぎます。
- 不審なアカウント活動を記録: 視聴履歴と聴取履歴、デバイスログイン、請求情報、プロフィールやサブスクリプションプランの最近の更新をチェックします。 身に覚えのない活動に気付いたらメモしておいて、問題の報告や不正請求への異議申し立てに備えましょう。
- カスタマーサポートに連絡: ハッキングの証拠を入手したら、ストリーミングサービスのカスタマーサポートに報告します。 フルアクセスの回復 (ログアウトされた場合)、未承認の請求の取り消し、アカウント設定の復元で支援を求めることができます。
Keeperでストリーミングアカウントを保護する
ストリーミングアカウントがハッキングされた兆候に気づいたら、すぐにすべてのデバイスからログアウトし、パスワードを直ちに変更し、可能な限り多要素認証を有効にしましょう。 これらのプロセスに役に立つのがパスワードマネージャーであり、オンラインアカウント別に強力なパスワードを生成し、ストリーミングアプリを管理する機能があります。 Keeperはその代表例であり、30日間無料で試すことができます。今すぐ開始して、ハッカーからのアカウント保護効果をご体験ください。
よくある質問
What happens if your streaming account gets hacked?
ハッキングされたストリーミングアカウントは、個人情報、視聴履歴、支払い詳細への不正アクセスリスクにさらされます。 ハッカーはアカウント所有者に無断で、または許可を得ずに、設定を変えたり、不正に買物をしたり、コンテンツをストリーミングしたりするおそれがあります。 こうした活動は不正請求、アカウントからの締め出し、個人情報漏洩の可能性につながることがあります。
What streaming services have been hacked?
近年、いくつかの主要なストリーミングサービスがデータ漏洩やセキュリティインシデントに見舞われています。 Netflix、Hulu、Disney+、Spotifyなどのプラットフォームは高度なセキュリティ対策を講じているにもかかわらず、いずれもハッキング攻撃や侵害被害に遭っており、数百万件のユーザーアカウントの侵害に発展しています。
Why would someone want to hack my streaming account?
ストリーミングアカウントをハッキングする動機は主に2つあります。アカウントを無料で使用すること、および個人情報を盗むことです。 無料使用のみが目的の場合でも、プランをアップグレードしてコストを被害者に負担させることがあります。 個人情報の盗難が目的の場合は、アカウントを詳しく調べて、氏名、自宅住所、メールアドレスなど、機密性のある個人識別情報 (PII) を見つけ出し、他のアカウントへの不正アクセスやなりすまし詐欺を仕掛けたりするのに役立てる可能性があります。
What is the first thing to do when you get hacked?
まずは、ストリーミングアカウントのパスワードをすぐに変更します。 これにより、アクセス権の不正取得が疑われる者をアカウントから締め出すことができます。 ログインできない場合は、プラットフォームの「パスワードをお忘れですか」オプションを使用してパスワードをリセットします。 新しいパスワードを作成する場合は、個人情報や弱いパスワードは使用しないでください。
Can you tell if someone is using your streaming account?
はい、ストリーミングアカウントが他人に使用されていると疑われる兆候がいくつかあります。 例えば、「視聴中コンテンツ」リストに、視聴したことのない番組や映画が表示されたり、新しいプロフィールが追加されたり、好みのジャンルに一致しないおすすめが表示されたりすることがあります。 不正使用がないかを確認するには、アカウント設定で最近のストリーミング活動を閲覧するか、サインインしているデバイスを確認します。 不審なものが見つかったら、パスワードを変更し、すべてのデバイスからログアウトしてください。