フィッシングやなりすましの中でも報告数が多いのが、A
テレビ広告などで見た特価の品物を購入しようと、そのお店に訪れたけど、「売り切れてしまった」なんて経験ありませんか。それに対して、店員などに聞いたら違う似た商品を勧められているなんてことになったら、それは、おとり広告かもしれません。
あくまで、この冒頭で紹介している、おとり広告は、古いものになりますが、インターネット上では、もっと悪質なおとり広告に進化しています。しかし、おとり広告は景品表示法違反に反している、立派な罪に当たります。
法のグレーなラインを掻い潜るような、おとり広告まであります。
そこで今回は、おとり広告を見抜く方法や、おとり広告で金銭的な損失を減らすためにも、おとり広告について詳しく、紹介します。
おとり広告とは
おとり広告(Bait and Switch)とは、売り手が、売るつもりのない優れた商品を魅力的な価格で売りつけ、買い手を誘い込む手口です。 これは通常、お得すぎる取引をアピールして買い手を「おびき寄せ」、別のオファーに「切り替える」ことを意味します。
この手法は消費者を誘い込むための「おとり」として安価な商品を利用し、その後の「切り替え」により、実際はより高い利益を目指すことが特徴です。
おとり広告の特徴と見抜く方法
おとり広告は、実際には販売する意図のない商品やサービスを広告する虚偽の宣伝手法です。この手法では、消費者を店舗やウェブサイトに誘い込むために、魅力的な取引をうたいます。しかし、消費者が実際に購入しようとすると、販売者は広告の商品が売り切れた、もしくはもう利用できないと主張します。そして、代わりにより高価な商品や質の低い商品を提案します。重要な点は、広告されたオファーは実際には最初から存在しなかったことで、誰もそれを利用することはできませんでした。
そんな結末にならないように、おとり広告の特徴を紹介します。特徴を掴んで、おとり広告を見抜きましょう。
1. 異常に価格が安い
価格が異常に安い商品やサービスは、おとり広告の一般的な兆候です。市場価格よりもかなり安い場合、それは消費者の注意を引くための戦略である可能性が高いです。広告主はこの手法を使用して大勢の人々を引き付け、最終的には異なる商品やより高価な商品を販売しようと試みます。このような広告に出会った場合、購入を急ぐ前にその価格が現実的であるかどうかを慎重に考慮することが重要です。市場調査を行い、同様の商品やサービスの平均価格を確認し、信頼できる販売者やレビューを参考にすることで、不当に低い価格の背後にある可能性のある不正を識別することができます。
2. 在庫の売り切れ
在庫売り切れの表示は、おとり広告の典型的な特徴の一つです。これらの広告はしばしば、非常に限定された在庫を持っているか、場合によっては実際には在庫がまったくないことがあります。そのため、商品が広告されてすぐに「売り切れ」と表示されることがよくあります。この戦略の背後にある目的は、消費者に緊急感を感じさせ、他の商品やサービスへの関心を引き出すことにあります。このような状況に遭遇した場合、消費者は広告に表示されている商品が実際に存在するのか、また、本当に購入する価値があるのかを慎重に評価する必要があります。しばしば、これらのおとり広告は他の商品やサービスへの関心をそらすための手段として使われます。したがって、売り切れ表示を見たときは、その広告が本当に信頼できるものかどうかを疑問視し、他の信頼できるソースからの情報を探すことが賢明です。
3. 明らかな誇大広告
誇大広告は、商品やサービスの特徴や性能を不当に誇張していることが特徴で、これはおとり広告の一般的な兆候です。これらの広告は、消費者の期待を不当に高めるような言葉やイメージを使って、実際よりもはるかに優れた性能や効果を持つと主張します。例えば、非現実的な結果の約束や極端な利点を強調することがよくあります。これらの誇張された主張は、消費者が合理的な判断を下すのを困難にし、消費者達を誤った期待に導く可能性があります。
4. 細かい文字の利用
細かい文字の利用は、おとり広告でよく見られる手法の一つです。このような広告では、重要な情報や制限事項が非常に小さな文字で記載されており、一見すると見落としやすい内容です。この戦略の目的は、消費者が重要な詳細を見逃すことにより、誤解を招くか、商品やサービスの実際の条件を認識しないまま購入を促すことにあります。
このような状況では、消費者は広告の全文を慎重に読むことが重要です。特に、価格、契約条件、返品ポリシー、追加費用などの重要な情報が含まれている可能性があるためです。細かい文字で書かれた内容は、しばしば消費者に不利な条件や隠れた費用を明らかにすることがあります。
インターネット上で、おとり広告が急増している理由
おとり広告は景品表示法違反に違反していますが、それでも未だに多くの業界で見られています。
インターネットの普及により、その手法はより簡便になり、広範囲にわたっています。人々が実際に商品を手に取って確認できないオンラインの環境では、偽りの写真や誤解を招く動画を使って消費者を欺くことが容易になります。販売者の中には、正規の販売者の写真を無断で使用することもあります。さらに、ウェブサイトやオンラインショップの設立が容易であるため、このような詐欺行為に手を染めるハードルが低くなっています。
多くのユーザーは、信頼しているオンラインプラットフォームで表示される広告を自然と信じがちです。例えば、Instagramで魅力的な広告を見つけた際、その内容をじっくりと吟味することはありますか?大手プラットフォームはウェブサイト上の詐欺を防ぐためのポリシーを設定していますが、サイバー犯罪者たちはしばしば品質チェックをかいくぐり、報告されるまでの間に悪事を働くことがあります。
また、オンライン上のおとり広告は立証が困難な場合もあります。例えば、商品の在庫状況は一般のユーザーには見えないため、ウェブサイトに「売り切れ」と表示されたとしても、販売者が真実を言っているかどうかを判断するのは難しいです。さらに、販売者が広告で巧みな言葉遣いや法的なグレーゾーンを利用することで、彼らの広告が偽りであると主張するのが一層難しくなります。
おとり広告の典型的な例
おとり広告の典型的な例を紹介します。これらの典型的な例を知ることで、詐欺の被害に遭わないようにしましょう。
限定在庫の偽装
こんな表示を見た時はおとり広告の可能性が高いので、気をつけましょう。
- 「限定在庫」
- 「今だけの特別価格」
限定在庫の偽装は、消費者を急かし、即時の購入を促すために使用される一般的なおとり広告の手法です。この手法では、「限定在庫」「今だけの特別価格」といったフレーズが使われますが、実際には商品は十分に在庫されていることが多いです。この種の広告は、消費者に対し、急いで行動しなければ良い取引を逃してしまうという恐怖を植え付けることを狙っています。結果として、消費者はより慎重な検討をせずに急いで購入を決めてしまうことがあります。
無料の試用版の罠
こんな表示を見た時はおとり広告の可能性が高いので、気をつけましょう。
- 「無料試用」
- 「リスクフリー」
無料の試用版の罠は、おとり広告の一種で、特にオンラインサービスや製品において一般的です。この手法では、「無料試用」や「リスクフリー」といった魅力的なフレーズを使用し、消費者を惹きつけます。しかしながら、実際にはこの「無料」のオファーには通常、小さな文字で書かれた条件が含まれており、消費者が気づかないうちに高額な定期購入に自動的に登録されるリスクがあります。
誇大広告
こんな表示を見た時はおとり広告の可能性が高いので、気をつけましょう。
- 「すぐに結果が見える」
- 「100%の効果」
誇大広告は、商品やサービスの能力や効果を不当に誇張している広告の一形態です。特にダイエットサプリメントや美容製品の分野では、このような広告が頻繁に見られます。これらの広告は、「すぐに結果が見える」や「100%の効果」などといった非現実的な主張をすることで、消費者の注意を引きつけます。しかしながら、これらの主張はしばしば科学的根拠に欠け、現実とは大きく異なることが多いです。
この種の誇大広告は、消費者に対して非現実的な期待を抱かせることによって、製品やサービスの購入を促します。しかし、実際には約束された効果が得られないことが多く、結果として消費者の失望や信頼の損失につながります。
隠れた追加料金
隠れた追加料金は、表面上は魅力的に見える広告の典型的な落とし穴です。このような広告では、商品やサービスが非常に安価に見えますが、実際には購入プロセスを進めると、予期せぬ追加料金が発生します。これには、高額な送料、手数料、必要ではない追加オプションなどが含まれることがあります。消費者は、広告の初期価格に惹かれて購入を決定し、後になってこれらの追加費用に気づくことになります。
このような広告の問題点は、消費者が最初に見る価格と、最終的に支払う金額の間に大きなギャップがあることです。追加料金は購入の最終段階まで明らかにされないことが多く、時には購入後の請求書で初めて知らされることもあります。
おとり広告だけじゃない危険な広告!?
オンライン上のおとり広告の中には、Webサイトでボタンを飛んだ先にマルウェアと呼ばれる悪意のあるソフトウェア仕掛けられていて、さまざまな手法でデバイスに感染するものがあります。 例えば、無料の電子書籍の広告が掲載されていても、クリックしてダウンロードしようとすると、実はマルウェアが含まれていた、ということが起こり得ます。その後、マルウェアはサイバー攻撃に使用され、パスワード、機密ファイル、個人識別情報 (PII) などの機密情報を盗むことができます。
サイバー犯罪者は、このデータを利用して金銭を盗んだり、個人情報を盗んだりするので、被害者が被害から復旧するには多大な費用と時間がかかります。
おとり広告の被害に遭わないための4つの対策
おとり広告は頻繁に行われており、不運な買い手は時間とお金を失うことになります。幸いなことに、おとり広告は避けることができます。
1. 信頼できるウェブサイトを利用して買い物をする
不審なウェブサイトでは買い物をしない。もし不安なら、ウェブサイトを調べて、他の買い物客がそのショップでよい経験をしているかどうかレビューを確認します。eBay や Etsy のような個人間販売サイトで買い物をする場合は、他の顧客が良い経験をしていることを確認するために、購入する前に売り手のレビューを確認します。
2. あまりに話が出来すぎている場合は、その内容をさらに調べる
人気商品は通常、一定の価格帯に収まるものです。もし提供されている取引が驚くようなものであったり、非常に珍しいものであったりする場合、例えば、新品の Appleのパソコンが大幅な割引価格で販売されているような場合は、疑う必要があります。購入に踏み切る前に、売り手を調査し、細則を読む様にしましょう。
3. クリックする前にリンクの安全性を確認する
クリックする前に、URL (ウェブサイトのアドレス) を見て、リンクが安全かどうかを確認することが重要です。URL が奇妙に見えたり、リンクが主張する内容と一致しないようであれば、さらに調査する前にクリックしないようにしましょう。
4. おとり広告をする詐欺を消費者庁に通報する
自分自身や他の人がおとり詐欺の被害に遭わないよう、加害者を通報する必要があります。このような行為は通常、ウェブサイトのポリシーだけでなく、景品表示法違反行為に反しているため、おとり広告の手口を使用する売り手を、広告を掲載しているウェブサイトに通報してください。そうすれば、ウェブサイトはその売り手を出入り禁止にすることができます。
また、おとり広告の手口を使う販売者を消費者庁に通報することもできます。
まとめ:おとり広告による詐欺被害に遭わない対策を
おとり広告は、消費者から無駄な時間と金銭を奪う一般的な不正手法です。法的に許されない行為で景品表示法違反行為に違法していもにもかかわらず、多くの販売者が、特にオンラインショッピングなどでグレーなゾーンを利用しています。さらに、サイバー犯罪者たちはこれらの手口を利用して、注意が足りないユーザーに対してマルウェアや他の悪意のある攻撃を広めることがあります。
オンラインでの閲覧やショッピングの際には常に警戒心を持ち、被害者にならないよう注意深く行動することが重要です。
またオンラインでショッピングをする際は、ログイン情報やクレジットカード情報などは、ブラウザに保存するのは危険なので注意しましょう。
その際に、パスワードやログイン情報、クレジットカード情報を安全に管理するならKeeperのパスワードマネージャーにお任せください。
この機会にKeeperパスワードマネージャーの無料30日間トライアル体験を試してみてはいかがでしょうか。