Wi-Fiのパスワードを安全に共有することは、ネット
更新日:2025年2月19日
Zipファイルにパスワードを設定することで、データの漏洩リスクを低減し、セキュリティを強化している自負している多くの企業が存在します。しかし、Zipファイルに重要なファイルを管理する際には、使用するオペレーティングシステム(OS)によってパスワードの設定や解除の手順が異なることや、パスワードの漏洩や紛失の可能性といった問題が発生します。
そこで、この記事では、Zipファイルへのパスワード設定方法から、Zipファイルにパスワードを設定する時の留意すべき重要なポイントや、パスワード付きzipファイルの代替案など詳細にわたり解説致します。

Zipファイルとは?
Zipファイルは、複数のファイルやフォルダを一つのファイルにまとめ、データを圧縮して保存するファイル形式です。圧縮することで、ファイルサイズを小さくし、メールでの送信やウェブ上での共有が容易になります。この形式は、異なるオペレーティングシステム間でのデータ交換にも広く使用されています。
パスワード付きZIPファイルを使って情報共有するPPAP形式とは?
情報共有にパスワード保護されたZIPファイルを活用する手法は、PPAP方式として知られ、これはファイル共有のセキュリティを高めるために用いられます。PPAPの名称は以下の要素から成り立っています。
- P(Password):パスワードで保護されたZIPファイルの送信。
- P(Password):パスワード自体の送信。
- A(Angouka):ファイルの暗号化。
- P(Protocol):これらの手順を定めたプロトコル。
この方式はセキュリティ向上の手段として広がりを見せているものの、一部からはセキュリティ上の懸念が指摘され、十分な対策とはみなされないこともあります。
2020年11月24日には、日本政府も動きを見せました。内閣府及び内閣官房では、以前から用いられていた自動暗号化ZIPファイルの使用停止を宣言し、代わりにクラウドストレージサービスを利用した情報共有へと舵を切りました。
さらに、セキュリティへの意識が高い大手企業では、PPAP方式の使用をやめる形を取っている企業も増えました。
このような動きは、情報共有の方法におけるセキュリティ対策の重要性を改めて浮き彫りにしています。
それでもまだまだ、パスワード保護されたZIPファイルを使用している企業も多くあります。
パスワード付きzipファイルを管理する際のコツ
パスワード付きZipファイルを効率的に管理し、データのセキュリティを確保するためには、いくつかのベストプラクティスを実践することが重要です。
ここでは、管理の際に役立ついくつかのコツを紹介します。
強力なパスワードの設定
強力なパスワードを設定することは、パスワードで保護されたZipファイルがサイバー攻撃者によって解読されないためにも重要です。
簡単に推測されない、長くて複雑なパスワードを利用しましょう。大文字、小文字、数字、記号を組み合わせた最低16文字以上のパスワードを設定することを推奨します。
強力なパスワードを作成するための5つのポイントが以下の方法です。
- パスワードは16文字以上にする
- 大文字、小文字、数字、記号を組み合わせて使用する
- 連続した数字や文字を使用しない
- 個人情報(ペットの名前、自宅の住所など)を使用しない
- 他のサービスで利用している同じパスワードを使い回さない
これにより、パスワードの推測やクラッキングが困難になります。このようなパスワードを効率的に作成し管理するためには、パスワードマネージャーの利用を推奨します。パスワードマネージャーは、強力なパスワードを自動的に生成し、それらを安全に保存してくれるツールです。これにより、複雑なパスワードを覚える必要がなくなり、ユーザーは一つの強力なマスターパスワードを記憶しておくだけで済み、同じパスワードを使いまわさないように徹底できます。パスワードマネージャーはまた、定期的なパスワードの変更を促すリマインダー機能を持っているものもあり、セキュリティ維持の手間を軽減します。
パスワードを安全な方法で共有できる
企業内のチームや家族間でZipファイル用のパスワードを共有する必要がある場合、パスワードマネージャーのような暗号化された安全な共有機能を使って共有することが大切です。
例えば、EメールやLINEなどのSNSなどのメッセージ機能、スプレッドシートやメモ帳などといった方法で共有することは危険です。
Keeperのようなパスワードマネージャーを使うことによって、パスワードを共有する際に、時間制限をかけたワンタイム共有や、企業内でログイン情報が漏洩しないように社内のメンバーのログイン情報に詳細な共有制限を強制的に設定することも可能です。
アクセス権限を管理する
これは主に組織内におけることですが、Zipファイル用のパスワードに対するアクセス権限を管理することが大事になります。
例えば、組織内で最小特権の原則の適用することは、多くのサイバー攻撃から身を守る対策の1つになります。
この原則に従って、そのZipファイルやデータにアクセスする際には、その目的に本当に必要な権限だけを持つ従業員だけが、そのパスワードを知るように設定することです。
ここでもKeeperのようなパスワードマネージャーを使うことで役割ベースのアクセス制御 (RBAC)を詳細に設定が可能になり、権限が必要な役割の人だけに権限を与えることができます。
定期的なバックアップ
定期的なバックアップを行うことは、データ損失を防ぐために非常に重要です。パスワード付きZipファイルの中身のデータを安全に保つためには、この習慣を実践することが推奨されます。
具体的には、バックアップを行う際には、ただ単に一箇所に保存するのではなく、クラウドストレージや外部ハードドライブなど、複数の異なる場所に保存することが大切です。
これにより、ある保存先がランサムウェアやデータの損失でアクセス不可能になった場合でも、他の場所からデータを復旧することが可能になります。
また、バックアップファイルを作成する際には、それらを暗号化された形で保存することがとても大切になります。
パスワード付きZipファイルを使う際の問題点や危険性
パスワード付きZipファイルの利用は、データを保護するための一般的な手段として広く用いられています。しかしながら、これらの方法にはいくつかの問題点が存在するので解説します。
問題点1: フィッシング攻撃が弱点となる
パスワード付きZipファイルを通じたフィッシング攻撃は、攻撃者が正当な送信者になりすまして悪意あるファイルを送りつける手法です。攻撃者は受信者に対して信頼性の高いメールを偽装し、パスワード付きZipファイルとしてマルウェアの入ったファイルを送信します。
受信者がそのファイルを開くためにパスワードを入力すると、マルウェアがシステムに侵入し、感染が始まります。
その結果、パソコンがマルウェアに感染する恐れがあり、これが原因で企業の機密情報が不正に流出したり、デバイスが外部から乗っ取られてしまう危険性が生じます。
実際に、2019年の終わり頃から2020年にかけて多くのEmotet(エモテット)マルウェアによる被害がフィッシングメールなどを通して増えました。パスワード付きZipファイルを企業内で利用すると、ファイルを開いたり、スキャンしたり、プロセスも増えて、これを検知しないマルウェアによって感染するリスクが増えたことが明るみになりました。
問題点2: パスワードを紛失や盗難の可能性
パスワードが複雑であるほど、セキュリティは向上しますが、その分、ユーザーがパスワードを忘れたり、記録しているメモを紛失したりするリスクも高まります。特に、安全でない場所にパスワードをメモしておくことは、第三者による盗難のリスクを招く可能性があります。
それだけではなく、パスワードを暗号化されていないメールやスプレッドシートなどで保存している場合、それらのデータがハッキングによって盗まれる可能性も否定できません。
パスワードの紛失や盗難は、保護されているはずのZipファイルへのアクセスを失うだけでなく、悪意ある第三者がそのパスワードを利用して重要な情報にアクセスする道を開くことにもなりかねません。
問題点3: ファイルを開くのに大きな手間になる
パスワード付きZipファイルを受け取った受信者は、ファイルを開くために正確なパスワードを入力する必要があります。パスワードが別途、安全な方法で共有されていなければ、ファイルにアクセスすることができません。
これにより、緊急性が高い情報共有や、パスワードの共有方法に不便さを感じている受信者にとっては、大きな手間となり得ます。
また、パスワードを忘れた場合や誤って共有された場合、ファイルへのアクセスが不可能になるというリスクも伴います。
問題点4: モバイルデバイスだと開くのに手間がかかる
近年、多くの企業がビジネスにスマートフォンやタブレットといったモバイルデバイスを導入しています。
その中で、多くのモバイルデバイスが標準でパスワード付きZipファイルをサポートする機能が備わっていないため、専用のアプリをダウンロードしてインストールする必要があります。
その中で、多くのモバイルデバイスはパスワード付きZipファイルを標準でサポートしていないため、専用のアプリをダウンロードし、インストールする必要があります。また、組織内のモバイルデバイス管理(MDM)などを通じて、個人がサードパーティ製のアプリをインストールすることに制限がある場合が多く、緊急時にZipファイルにアクセスしたい時にアクセスできないという障壁があります。
パスワード付きzipファイルに対する解決策とは
パスワード付きZipファイルの使用に関連する問題に対処するためには、より効果的で安全な代替手段を検討することが重要です。以下に、そのような問題点を軽減または解決するための2つの解決策を紹介します。
安全なクラウドストレージサービスを利用する
データの安全な共有と保存には、信頼できるクラウドストレージサービスの利用が推奨されます。
特にKeeperのアドオンサービスのような「ビジネス向け安全なファイルストレージ」では、データの暗号化、アクセス制御、セキュリティプロトコルの厳格な適用など、高度なセキュリティ機能を提供しています。
ユーザーはファイルをクラウド上にアップロードし、指定したユーザーまたはグループと共有リンクを共有することで、安全にデータを共有できます。
パスワードはパスワードマネージャーで管理する
パスワード付きZipファイルのパスワード管理に関する問題(紛失や盗難のリスク)を軽減するためには、Keeperのようなパスワードマネージャーの利用が有効です。パスワードマネージャーは、すべてのパスワードを安全に保存し、管理するためのツールであり、ユーザーは一つの強力なマスターパスワードを記憶するだけで良く、それを使って他のすべてのパスワードにアクセスできます。また、マスターパスワードの代わりにログインする際には、顔認証設定や指紋認証などの生体認証を使用することで、セキュリティを向上させながらも、より簡易的にログイン体験が可能になります。
これにより、パスワードの記憶や管理の手間を大幅に削減できます。また、自動入力機能を提供しており、ログインプロセスを簡素化することができます。
これらの解決策を採用することで、パスワード付きZipファイルの使用に伴うセキュリティ上のリスクを軽減し、データ管理の効率性と安全性を向上させることが可能です。
まとめ:Keeper®で大事なファイルとパスワードを管理
パスワード付きZipファイルの使用に伴うリスクを最小限に抑えつつ、データの安全性を確保する方法を探しているなら、KeeperパスワードマネージャーとKeeper安全なクラウドストレージサービスが最適な解決策を提供します。このツールを使えば、複雑なパスワードの管理が容易になるだけでなく、大切なファイルの安全な保管と共有も可能になります。
特に組織内でパスワード管理の煩雑さに悩んでおり、大切なファイルを安全に保管し、特定の人とのみ共有したい場合は、Keeperパスワードマネージャーにアドオンの安全なストレージを追加することでこれらの機能を実現することが可能になります。
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