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クラウドセキュリティに潜んでいるリスクは、外部からのサイバー攻撃だけでなく、情報漏洩やデータ消失、シャドーITなど身近に潜んでいることがあります。
クラウドサービスの普及に伴い、企業や個人がクラウドストレージやアプリケーションを活用する場面が増えているため、クラウドセキュリティを無視することはできなくなっています。
そこで、このブログでは、クラウドセキュリティの概念を学びながら、クラウドベースのサービスに潜むセキュリティのリスクとクラウドセキュリティのベストプラクティスを解説します。
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クラウドセキュリティとは?
クラウドセキュリティとは、クラウド環境におけるデータやサービスを保護するための一連の対策を指します。クラウドサービスの普及に伴い、企業や個人がクラウドストレージやアプリケーションを活用する場面が増えています。しかしがなら、クラウドサービスを利用することは利便性やセキュリティの向上などあらゆるベネフィットももたらしてくれます。
これに伴って、正しいセキュリティ対策をしていないクラウドサービスの使用は、不正アクセスや情報漏洩などのリスクが増大するため、企業は十分な対策や注意点を理解することが大切です。
クラウドサービスの主な種類
クラウドセキュリティを理解する上で、クラウドコンピューティングサービスにはどのような種類があるか理解する必要があります。
そこで、クラウドコンピューティングサービスの種類をご紹介します。
IaaS(Infrastructure as a Service)
仮想サーバー、ストレージ、ネットワークなど、基盤となるITリソースを提供します。ユーザーは自分のアプリケーションやシステムを構築するために、必要なインフラを柔軟に選択できます。
例としては、企業が新しいアプリケーションを開発する際に、物理サーバーを購入せずに、必要なリソースをクラウドから迅速に調達できます。また、トラフィックの増加に応じてリソースをスケールアップすることも容易です。
PaaS(Platform as a Service)
アプリケーション開発のためのプラットフォームを提供します。開発者は、インフラの管理を気にせず、アプリケーションの開発や展開に集中できる環境を整えています。
例として、開発者が特定のプラットフォーム上でアプリケーションを構築し、迅速にデプロイする時に使用します。例えば、Google App EngineやMicrosoft AzureのApp Serviceなどが代表的なPaaSの例です。
SaaS(Software as a Service)
ソフトウェアアプリケーションをインターネット経由で提供します。ユーザーは、アプリケーションをインストールすることなく、ブラウザからアクセスできるため、手軽に利用できます。
例としては、CRMツールで有名なSalesforceや、プロジェクト管理ツールのTrelloなど、コミュニケーションツールとして有名なMicrosoft TeamsやSlackなど幅広いビジネスニーズに対応するアプリケーションが提供されています。
クラウドベースのサービスに潜むセキュリティのリスク
クラウド環境の利用が進む中で、以下のようなサイバーセキュリティリスクが潜んでいるため、いくつかご紹介します。
クラウドベースのサービスに潜むセキュリティのリスク例
- 情報漏洩
- サイバー攻撃
- データ消失
- アカウント乗っ取り
- シャドーIT
情報漏洩
クラウドに保存されたデータが外部に情報漏洩するリスクは常に存在します。
クラウドサービスの設定ミスや人的ミス、内部脅威などによって機密情報が漏れる可能性がありあります。
特にアクセス制御が不十分だと、誰でも容易にクラウドに保存されているデータにアクセスできるようになるため、重大なセキュリティリスクを引き起こします。
たとえば、適切なアクセス権限が設定されていない場合、不要なユーザーや悪意のある第三者が機密情報にアクセスし、データを盗んだり、悪用したりすることが可能です。
サイバー攻撃
クラウドサービスはインターネットを通じてアクセスされるため、外部からのサイバー攻撃の標的になりやすい環境です。特に、DDoS(分散型サービス拒否攻撃)やランサムウェアなどの攻撃がクラウド環境を狙うことが増えています。
クラウドは利便性を多く提供する一方で、サイバー攻撃による被害が甚大になる可能性があるからこそ、サイバー攻撃に対する対策を万全にしておくことが大切です。
データ消失
クラウド環境では、誤操作やシステム障害、あるいはバックアップ不足によってデータが消失するリスクもあります。
企業や個人が重要なデータをクラウドサービスだけに依存している場合、このようなデータ消失は業務に甚大な影響を及ぼす可能性があるため、予防策を講じることが不可欠です。
例えば、クラウドサービスのプロバイダーに依存するだけでなく、自社でもデータのバックアップを定期的に行うことで、万が一のデータ消失に備えることが求められます。
アカウント乗っ取り
クラウドサービスにおけるアカウント乗っ取りは、セキュリティリスクの中でも特に深刻です。
攻撃者が不正にアカウント情報を入手すると、そのアカウントを使って組織内の機密情報にアクセスし、ソーシャルエンジニアリングやラテラルムーブメント攻撃などに発展する可能性があります。
特に、パスワードが脆弱であったり、MFA(多要素認証)が導入されていない場合、アカウント乗っ取りのリスクは大幅に増大します。
その中でも、組織の中でも権限がある特権アカウントなどの管理が適切にされていない場合は、企業全体のシステムに影響を及ぼす可能性があります。
シャドーIT
シャドーITとは、企業のIT部門が把握していない状態で、従業員が個別にクラウドサービスやアプリケーションを利用することを指します。
従業員が承認されていないクラウドサービスを使用する理由としては、業務効率を向上させるためや、公式のツールでは不便を感じるためが挙げられます。しかし、シャドーITは企業のセキュリティに大きな脅威になります。
セキュリティの監視や管理が行き届かないクラウドサービスを従業員が勝手に使用することで、情報漏洩や不正アクセスのリスクが増大する点です。例えば、従業員が個人のクラウドストレージに機密情報をアップロードした場合、その情報が適切に保護されていない可能性があります。
クラウドセキュリティのベストプラクティス
ここでは、クラウドベースのサービスに潜むセキュリティのリスクを最小限にするために、クラウドコンピューティングにおけるセキュリティのベストプラクティスを紹介します。
クラウド上でのデータ暗号化
クラウドに保管または処理されるすべてのデータは、転送中および停止中の両方で暗号化することが重要です。
データの転送中に盗聴されるリスクを避けるため、VPNやZTNAソリューションやリモートブラウザ分離などを使用して暗号化された方法で通信することでリスクを低減させます。
また、データが保存されている状態でも、AES-256やECC(楕円曲線暗号)などの強力な暗号化アルゴリズムを使用して、データの不正アクセスから保護することが大切になります。
これにより、データの漏洩や不正利用を防ぎ、コンプライアンス要件にも対応できます。
環境の脆弱性スキャンとパッチ適用
クラウド環境における脆弱性を定期的にスキャンし、発見された脆弱性に対しては迅速にパッチを適用することが求められます。
脆弱性スキャンツールやウイルス対策ソフトを使用して、システムの弱点を特定し、特に重要なセキュリティパッチを優先して適用することで、あらゆるサイバー攻撃のリスクを大幅に減少させます。
例えば、脆弱性スキャンツールは、システムの脆弱性を特定し、定期的にセキュリティ状態をチェックする役割を果たします。一方で、ウイルス対策ソフトは、マルウェアやウイルスからのリアルタイム保護を提供し、既存の脅威からの防御を強化します。
定期的なデータバックアップ
ランサムウェア攻撃や災害によるデータ損失に備え、定期的なデータバックアップを実施することが不可欠です。
バックアップは、クラウドストレージサービスを利用することも可能ですが、オフサイトと併せてのバックアップも推奨されます。バックアップデータは、定期的にテストして復元可能性を確認することが重要です。これにより、データ損失が発生した場合でも、迅速に業務を再開できます。
ユーザーとネットワークの活動の記録とモニタリング
データ環境におけるすべてのユーザーおよびネットワークの活動を記録し、モニタリングすることで、不正アクセスや異常な行動を早期に検知できます。
ログ管理ツールを導入して、アクセス履歴や操作履歴を記録し、異常検知システムを活用してリアルタイムで監視することが重要です。これにより、セキュリティインシデントに迅速に対応できるようになります。
クラウドの設定の最適化
クラウド環境の設定は非常に慎重に行う必要があります。デフォルト設定をそのままにしておくことはリスクが高いため、必要に応じてセキュリティ設定を変更します。
また、クラウドコンピューティングサービスを組織に導入する際に、それぞれが統合できるのかなども大切な要因になります。
クラウドプロバイダーが提供するセキュリティツールや機能を最大限に活用し、新しいツールや機能拡張に対応することで、常に最新のセキュリティ対策を維持できます。
ゼロトラストのセキュリティポリシー
ゼロトラストモデルの導入は、現代のセキュリティポリシーにおいて重要な要素です。
ネットワークのセグメンテーションを行い、ロールベースのアクセス制御、最小特権アクセス、強力なパスワード、デバイス承認、多要素認証(MFA)などを含む強力なアイデンティティとアクセス管理(IAM)ツールおよびコントロールを整備します。
これにより、内部脅威や外部からのサイバー攻撃に対しても、セキュリティの強化が可能になります。
PAMで組織のクラウドセキュリティを強化するメリット
クラウドセキュリティソリューションは、世界中には数多くありますが、その中でも、PAMにフォーカスしてご紹介します。
特権アクセス管理(PAM)は、企業が持つ重要なシステムやデータにアクセスする権限を厳密に管理し、内部脅威や外部からの不正アクセスを防ぐためのツールです。
PAMがどのように組織のクラウドセキュリティを強化するのかご紹介します。
最小特権の原則を実施を可能にする
PAMは、従業員やシステム管理者が必要最低限のアクセス権しか持たないように設定する最小権限の原則を実施するのを容易にしてくれます。これにより、特権アカウントが不必要な権限を持ち続けるリスクが排除されることで、攻撃対象領域を減らすことを可能にします。
これにより、内部脅威やらテラルムーブメントなどのセキュリティリスクを大きく減少させます。
さらに、従業員が誤って重要なシステムにアクセスしてしまうことを防ぐため、PAMはデータ漏洩やシステム障害のリスクも軽減します。このように、PAMの導入は組織全体のセキュリティを強化する上で非常に効果的です。
組織がゼロトラストモデルへの適合
ゼロトラストモデルは、現代のセキュリティ環境において最も推奨されるアプローチの一つです。ゼロトラストの基本理念は、「誰も信頼しない」ことであり、社内外問わず、すべてのアクセス要求に対して疑いを持って対応することです。これにより、システム内外からの不正アクセスを防ぎ、セキュリティを強化します。
PAMはゼロトラストモデルに完全に対応しており、特権アクセスを厳しく制御します。たとえば、特権アカウントを使用するたびに、PAMはその要求に対して厳格な認証と承認を行います。このプロセスにより、特権アクセスが必要な場合でも、アクセスは適切に監視され、リスクが最小限に抑えられます。
内部不正の防止
内部脅威は、企業にとって見逃されがちなセキュリティリスクの一つです。信頼されている従業員やパートナーが誤って、あるいは悪意を持って企業のシステムに損害を与える可能性があります。内部脅威は、特に特権アカウントを使った不正操作によって引き起こされることが多いため、PAMの導入は効果的な対策となります。
PAMを活用することで、特権アカウントへのアクセスを徹底的に管理し、不要な権限を持つことを防ぎます。また、PAMはすべての特権アクセスを監視し、ログを取得するため、誰がいつどのシステムにアクセスしたかが明確に記録されます。万が一、異常な行動が見つかった場合、システムは即座にアラートを出し、速やかに対処が行える体制が整います。
コンプライアンス遵守
企業は業界特有の規制や法的要件に従う必要があります。特に金融、医療、政府機関など、セキュリティ要件が厳しい業界では、特権アクセスの管理が重要です。PAMはこうした企業がコンプライアンスを遵守するための強力なツールとして機能します。
PAMを導入することで、すべての特権アクセスが記録され、監査証跡として利用できます。このため、監査の際にはアクセス履歴や操作内容を容易に提供でき、規制当局の要求に応じた報告が可能になります。さらに、PAMはリスク評価やポリシーの遵守に対する証拠を提供し、企業が常にコンプライアンスを維持することを支援します。
プロビジョニングの自動化
PAMは、オンボーディング時に必要な特権アクセスのプロビジョニングや退職時のオフボーディングに必要なデプロビジョニングを自動化することで、アクセス管理を効率化します。オンボーディングでは、新入社員や新たにプロジェクトに参加するメンバーに必要な特権アクセスを迅速に提供できます。
自動化されたプロセスにより、アクセス権限の設定が一貫性を持ち、必要な権限が正確に割り当てられます。これにより、特権アカウントが不必要な権限を持たないようにし、内部のセキュリティリスクを大幅に軽減します。
一方、オフボーディングでは、退職者やプロジェクトが終了したメンバーの特権アクセスを迅速かつ確実に解除できます。自動化により、手作業でのミスが排除され、すぐにアクセス権を無効化することで、組織が抱えるセキュリティリスクを低減します。特に退職者の特権アカウントが残っている場合、そのアカウントが悪用される可能性があるため、迅速なオフボーディングは非常に重要です。
このように、PAMによる自動化されたアクセス管理は、オンボーディングとオフボーディングのプロセスを効率的に行うことで、人的エラーを減少させ、セキュリティを維持しながら業務を進めることを可能にします。
まとめ:KeeperPAM®︎で組織のクラウドセキュリティを向上
クラウドセキュリティは、企業のデータやシステムを安全に保つための重要な要素であり、特にリモートワークやクラウドサービスの普及に伴い、その重要性が増しています。
このような環境では、クラウドセキュリティのベストプラクティスに従うことが重要です。
その中でも、特権アクセス管理(PAM)が鍵となります。
PAMソリューションの中でも、KeeperPAM®︎は、組織のクラウドセキュリティを強化するための効果的なソリューションです。
KeeperPAMは、特権アクセスの厳格な管理を実現し、必要最低限のアクセス権を従業員に付与する最小権限の原則を容易に適用します。これにより、内部脅威や不正アクセスのリスクを軽減し、データ漏洩やシステム障害を防ぐことが可能です。また、ゼロトラストモデルに基づいたアクセス管理を通じて、すべてのアクセス要求を監視し、必要な場合にのみ許可することで、クラウド環境のセキュリティを向上させます。
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