iOSでハードウェアセキュリティキーを使用するメリッ
迷惑電話に出ると、さらに迷惑電話や詐欺電話がかかってきたり、SIM カードのスワップ詐欺や電話番号のなりすまし被害にあったりする可能性があります。
Truecaller の調査によると、2023 年 7 月から 2024 年 7 月までの間に、米国では迷惑電話に合計で約 234,000,000 時間が費やされました。
すべての迷惑電話が詐欺電話のようにあなたをだますことを目的としている訳ではありませんが、例えばしつこい勧誘や営業電話を受けると、それはすぐに迷惑電話と化してしまいます。
迷惑電話の発信元にかけ直すことは悪いことなのか、かけ直すと何が起こるのか、迷惑電話の数を減らすにはどうすればよいのかについて、ここではご紹介します。
迷惑電話の発信元に電話をかけ直すのは危険なのか?
迷惑電話に出たり、かけ直したりしても、電話がハッキングされるなどの被害はすぐには生じません。
しかし、迷惑電話の番号にかけ直すと、より多くの迷惑電話を受信することになったり、詐欺電話のターゲットになったりして、より高いリスクを負うことになります。
迷惑電話と詐欺電話の違い
迷惑電話と詐欺電話の主な違いは、その意図によります。
迷惑電話とは、単に製品やサービスを販売しようとする企業から直接かかってくる電話のことです。一方、詐欺電話とは詐欺師が正当な個人や企業を装って、情報や金銭をだまし取るためにかけてくる電話のことです。 迷惑電話はいわばハエだと思ってください。電話が頻繁にかかってきてイライラしますが、人を刺すことはありません。 迷惑電話がハエのようなものだとすると、詐欺電話はスズメバチのようなもので、避けなければ被害を受ける可能性があります。
迷惑電話の発信元にこちらからかけ直すとどうなるのか?
迷惑電話の発信元にかけ直すと、さまざまなことが起こる可能性があります。 迷惑電話でのやり取りがもたらす最もよくある影響について詳しく説明します。
迷惑電話が増える可能性がある
迷惑電話の発信元にかけ直した結果、最もイライラすることの 1 つは、迷惑電話が増えることです。 迷惑電話に出ると、あなたの電話番号が実際に使用されていることが相手に分かってしまうため、もっと多くの迷惑電話がかかってくるようになります。
詐欺電話の標的になる可能性がある
迷惑電話の発信元にかけ直すと、詐欺師はあなたの番号が実際に使用されていることを知ってしまうため、詐欺師の標的になる可能性があります。 詐欺師が、あなたは迷惑電話に出続けるだろうと思えば、詐欺にも引っかかるかもしれないと考えるのです。 個人情報が悪い人の手にわたるのを防ぐために、迷惑電話が詐欺電話であると感じたら、すぐに電話を切るようにしましょう。
AI 音声詐欺の被害に遭う可能性がある
最近の詐欺電話の中には、人工知能(AI)を使ったものもあります。 迷惑電話の発信元にかけ直すことで、詐欺電話の標的となり、AI 音声詐欺の被害に遭う可能性があります。 詐欺師は、詐欺電話に出ている間にあなたの声を録音して、それを使ってあなたになりすまし、金銭を入手したり、個人情報にアクセスしたりすることができます。 AI 音声技術を使ってあなたの声をコピーし、あなたの大切な人に電話をかけ、あなたが危険な状態にあり、すぐにお金が必要であるかのように装うかもしれません。
SIM カードをスワップされる可能性がある
AI 音声詐欺の被害に遭った場合、詐欺師はあなたの声を使ってあなたになりすまし、SIM スワップ詐欺と呼ばれる方法で携帯電話会社に新しい SIM カードを有効にさせようとする可能性があります。 詐欺師はあなたの携帯電話の SIM カードを物理的に交換することはできませんが、あなたになりすまして携帯電話会社に携帯電話が盗まれた/紛失したと伝え、新しい SIM カードを要求することができるのです。 詐欺師があなたになりすまして新しい SIM カードの有効化に成功すると、あなた宛ての電話やメールをすべて自分の携帯電話で受信できるようになります。 銀行から電話がかかってきた場合は特に危険です。詐欺師はあなたの金融情報にアクセスできることになります。 また、詐欺師は SIM スワップ後にパスワードを変更したり、アプリやアカウントを認証したりするコードを受け取って、メールやオンラインアカウントなどを閲覧できるようになる可能性もあります。
電話番号がなりすましに使われる可能性がある
詐欺師は、あなたが迷惑電話の発信元にかけ直したためにその電話番号が正当なものであることを知ってしまい、あなたの電話番号に偽装することができます。電話を使ったなりすまし攻撃は、見覚えのある番号に応答しているような錯覚を起こさせて相手をだまします。 詐欺師は、あなたの電話番号をターゲットになる人が知っている電話番号として表示することによって、その人をだます可能性があります。 あなたの電話番号からかかってきたと表示される電話に出ることで、知り合いからの電話だと勘違いするのです。 これを信じてしまうと、詐欺師はあなたの電話番号を使って相手をだまし、個人情報を入手できることになります。
迷惑電話からの着信を止める方法とは
迷惑電話の着信対策はありますが、すべての迷惑電話の着信を停止する方法はなく、その数を減らすことは可能です。 迷惑電話の着信数を大幅に減らすためめの方法をご紹介します。
迷惑電話対策アプリの利用
迷惑電話対策アプリはユーザーからの情報を集約し、特定の電話番号をブラックリストとして管理します。
代表的なアプリには「Whoscall」や「電話帳ナビ」などがあります。これらのアプリは迷惑電話の番号をデータベース化しており、着信時に警告を表示する機能を持っています。ユーザーは迷惑電話を報告できるため、情報は迅速に共有され、他の利用者にも役立ちます。
キャリアの迷惑電話防止サービス
携帯電話キャリアでは、それぞれ迷惑電話防止や対策のサービスを提供しています。
例えば、NTTドコモの「迷惑電話ブロック」やau(KDDI)の迷惑電話撃退サービスなど、迷惑電話の番号を自動でブロックする機能を持っています。利用者が迷惑電話の番号を報告することもでき、その情報をもとにデータベースが更新されます。電話プランに追加することで、月額料金を支払って保護を強化することもできます。
着信拒否の設定
何度も同じ番号から迷惑電話がかかってくる場合は、着信拒否リストに入れることで、自動にその電話番号の着信を拒否することができます。
スマートフォンの設定で特定の番号を着信拒否することができます。iPhoneでは「設定」→「電話」→「着信拒否」から番号を追加することができます。Androidでも「電話アプリ」から特定の番号をブロックする設定が可能です。迷惑電話があった場合、その番号を記録しておき、着信拒否リストに追加することで、今後の対策が強化されます。
情報の公開を避ける
個人情報をSNSや公的な場で公開しないことが、迷惑電話のリスクを減らすために有効です。迷惑電話の発信元は、公開された情報をもとにターゲットを絞ることが多いため、特に注意が必要です。また、登録している電話番号を必要以上に公開しないことも、迷惑電話の発信を減少させるポイントとなります。個人情報は慎重に扱うことで、余計なトラブルを回避できます。
迷惑電話の番号にかけ直すことは避けましょう
迷惑電話を着信した場合でも、一般的にはこちらから電話をかけ直す理由はないはずです。 迷惑電話は迷惑ながらも無害かもしれませんが、詐欺電話のターゲットになったり、個人情報を盗まれたりする可能性があります。 詐欺師にかかわるリスクを減らすため、迷惑電話への応答や折り返しの電話は避けましょう。