情報資産とは、組織や個人が所有する情報の総体を指します。これには電子的な形式で保存されたデータや文書、紙ベースの文書、ソフトウェア、知的財産、そして情報を保存または処理するための物理的なデバイスやシステムなどが含まれます。情報資産は、その情報が持つ価値に基づいて管理され、保護される必要があります。
情報資産管理の目的は、情報の機密性、完全性、可用性を保護することです。情報が許可された者にのみアクセス可能であることを保証し、完全性は情報が正確で完全であることを保証し、可用性は必要な時に情報にアクセスできることを保証します。
このブログでは、情報資産の概念と種類、そしてそれらの情報資産の管理が重要な理由、情報資産を脅威であるサイバー攻撃から守る対策と方法についてご紹介します。
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情報資産の概念とその種類
情報資産の概念は、組織や個人が保有し、何らかの形で価値を提供する情報や関連するリソースの集合を指します。この情報は、会社をうまく運営するため、賢い決断をするため、そして仕事をスムーズに進めるためにとても大切です。今のデジタルが進んだ社会では、この情報の価値がどんどん上がっています。
では、その情報資産にはどんなものがあるのか詳しく種類を見ていきましょう。
情報資産の種類 | 具体例 |
---|---|
電子データ | データベース、電子文書、ソフトウェア |
物理的文書 | 紙ベースのレポート、契約書、財務記録 |
知的財産 | 特許、商標、著作権 |
情報技術とインフラ | サーバー、ネットワーク機器 |
サービスとプロセス | 業務マニュアル、品質管理ガイドライン |
以上のような、情報資産の種類があります。
特に、企業の情報資産をデジタル化する過程などの脆弱性をついて、サイバー犯罪者が狙っている情報でもあります。
情報資産の管理が重要な理由
情報資産の管理が重要である理由は多岐にわたりますが、主に以下の点が挙げられます。
セキュリティ保護
情報資産のセキュリティを安全に保つことは、企業にとって非常に重要です。
サイバー攻撃などによって、企業が扱う機密情報が不正にアクセスされたり、情報漏洩すると、企業の信頼と安全を大きく損なう可能性があります。
それらの要因によって、金銭的な損害や企業の名声が落ちる原因にもなります。つまり、セキュリティを強化することは、情報を守るだけではなく、企業の未来を守ることにもつながります。
法規制とコンプライアンスの遵守
情報資産を正しく管理し、法律に基づいた要件を満たすことは、法的な問題や罰金を避けるために非常に重要です。これは、個人情報の保護や特定業界での規制遵守といった、事業の運営における基本的な部分になります。
例えば、個人情報保護法には、個人の情報を扱うすべての企業や組織が守るべき基本的なルールを定めています。これには、個人情報の適正な収集、利用、提供に関するガイドラインが含まれています。また、金融業界では、顧客の財務情報を保護するための厳格な規制があり、医療分野では、患者の健康情報の扱いに関して特別な注意が必要です。この他にも、労働安全衛生法や消費者保護法など、特定の分野に特化した規制が存在します。
企業がこれらの規制を遵守することは、信頼と安全を確保し、長期的には顧客満足やビジネスの成功に繋がるため、大切になります。
事業継続性の確保
企業が直面するかもしれない災害やシステム障害などの予期せぬ事態から、いかに迅速に回復し事業活動を継続できるかは、その存続に直接関わってきます。このような状況に備え、重要な情報のバックアップを定期的に行い、災害復旧計画を事前に策定しておくことが不可欠です。さらに、インシデントが発生した際には、インシデント対応計画も重要な役割を果たします。この計画には、事業の中断を最小限に抑え、迅速に通常の業務へ戻るための手順が含まれています。
企業が情報資産を守る対策と方法
ここでは、企業が情報資産をサイバー脅威や予期せぬ事態から守るいくつかの対策をご紹介します。
アクセス制御
アクセス制御を実施する際には、さまざまな認証手段を用いて、認証されたユーザーだけが特定の情報やシステムにアクセスできるように、ロールベースのアクセス制御(RBAC)を設けることが重要です。ロールベースのアクセスを管理するには、パスワード、二要素認証、多要素認証などを権限ごとに詳細に設定する必要があります。
ここで特に注目したいのが「最小特権の原則」という考え方を企業で実施することです。この原則は、ユーザーやシステムが自身の任務を遂行するのに必要最低限の権限のみを持つべきだと定めています。Keeperのようなパスワードマネージャーは、企業内で使用するログイン情報や大切な情報を、役割に応じて必要な権限を設定し、詳細な設定を行うことも可能です。
これにより、企業内の情報資産も安全に共有しながら、アクセスを制御する事ができます。
ウイルス対策ソフト
ウイルス対策ソフトの導入は、企業が情報資産を保護する上で中心的な役割を担います。このソフトウェアは、ウイルス、スパイウェア、ランサムウェアといったマルウェアから企業を守るための最前線の防御手段です。マルウェアは不正アクセス、データの盗難、システムの破壊といった形で企業に甚大な被害を及ぼす可能性があり、これを未然に防ぐためには、全ての端末に効果的なウイルス対策ソフトを装備し、そのソフトウェアを常に最新の状態に保つことが必須です。この対策により、企業はマルウェアによる攻撃から身を守り、万一検出した場合には迅速に対応することが可能になります。
加えて、企業は外部の脅威からネットワークを保護するためにファイアウォールを設置すること、また従業員を対象としたセキュリティ教育を実施して、マルウェアのリスクを認識させ、安全なインターネット利用の習慣を身につけさせることも、ウイルス対策の重要な要素です。
セキュリティポリシーの策定と従業員のセキュリティトレーニング
企業が情報資産を守るうえで、セキュリティポリシーの策定と従業員教育は不可欠な要素です。セキュリティポリシーを明確に策定することで、従業員に対してセキュリティに関する基準と期待をはっきりと示します。このポリシーには、パスワード管理、データ保護、多要素認証の設定、インターネットの使用規則、メールの取り扱いなど、日々の業務におけるセキュリティを実践する上でのガイドラインが含まれるべきです。
さらに、ポリシーだけでなく、従業員のセキュリティ意識を高めるための定期的な教育とトレーニングも重要です。新入社員のオリエンテーション時だけでなく、定期的なセキュリティ研修を行い、最新のサイバー脅威やセキュリティベストプラクティスについての知識を更新し続けることが大切です。また従業員を教育し、各従業員がメールの添付ファイルや不審なリンクに注意を払うことで、マルウェアを社内で拡散を防ぐことができます。
バックアップと災害復旧
業が情報資産を守る上で、バックアップと災害復旧計画は欠かせない対策の一つです。これらは、自然災害、人為的なミス、システム障害、そして特に近年問題となっているランサムウェアの攻撃など、予期せぬ事態から企業の貴重なデータを保護し、事業を迅速に復帰させるのに役立ちます。
バックアップは、企業データの定期的なコピーを作成し、別の場所に保管するプロセスです。これにより、データが失われたり破損したりした場合でも、バックアップから迅速に復元することができます。
個人ができる情報資産を守る対策
どんなに企業が情報資産を守る努力をしても、個人が最後はその情報資産の権限を触ったりするので、人的ミスなどはいつでも起こり得ます。
そこで、個人ができる情報資産を守る対策をご紹介します。
各アカウントに強力なパスワード
強力なパスワードの使用は、情報資産を守る上で基本的なステップです。簡単に推測されるパスワードではなく、大文字、小文字、数字、特殊文字を組み合わせた16文字以上のパスワードを設定することが推奨されます。このような強力で複雑なパスワードは、ハッカーがブルートフォース攻撃(総当たり攻撃)や辞書攻撃(一般的に使用される単語やフレーズを試す攻撃)を用いてアクセスを試みる際、破るのが非常に困難になります。加えて、全てのアカウントに同じパスワードを使い回していると、それもクレデンシャルスタッフィング攻撃の被害に遭う可能性も高くなるので、パスワードの使い回しをしない事が大切です。
このような強力なパスワードポリシーを実践する上で、パスワードマネージャーの役割は非常に重要です。パスワードマネージャーは、ユーザーが複雑なパスワードを簡単に作成し、安全に保管することを支援するツールです。これにより、ユーザーは一つ一つのパスワードを覚える必要がなく、マスターパスワードまたは生体認証などだけでボルトにアクセスが可能になり、パスワードマネージャーがそれらを管理します。
多要素認証の設定
二要素認証(2FA)や多要素認証(MFA)の導入は、あらゆるサイバー攻撃から情報資産を守る防御策の一つです。二要素認証は、ユーザー名とパスワードだけでなく、もう一つの認証手段を加えることでセキュリティを強化します。この追加の認証手段には、SMSやメールによって送られる一時的なコード、認証アプリによって生成されるコード、または物理的なセキュリティキーが含まれます。多くのマルウェアは、盗まれた認証情報を使用してシステムに侵入しますが、2FAが導入されている場合、攻撃者がユーザー名とパスワードを手に入れたとしても、追加の認証手段がなければアクセスは困難になります。これにより、不正アクセスのリスクが大幅に低減されます。
ソフトウェアやデバイスを最新の状態に保つ
ソフトウェアの更新は、情報資産を守り、セキュリティを維持するための重要なステップです。開発者は定期的にソフトウェアを更新して新たに発見された脆弱性を修正し、サイバー犯罪者がこれらの弱点を悪用することを防ぎます。これらの更新には、オペレーティングシステムだけでなく、使用しているすべてのアプリケーションやセキュリティソフトウェアも含まれます。自動更新機能を有効にすることで、これらの重要な更新を見逃すことなく、ソフトウェアを常に最新の状態に保つことが可能になります。
フィッシング攻撃を警戒する
フィッシング詐欺への警戒は、個人情報の安全を確保する上で不可欠な対策です。フィッシング攻撃者は、正規の企業や組織を装ってフィッシングメールを送り、受信者を偽のウェブサイトに誘導し、そこで個人情報やログイン情報を入力させようとします。これらの攻撃はますます巧妙になっているため、メールの差出人を確認し、リンクや添付ファイルを開く前にその正当性を慎重に評価することが重要です。また、個人情報を要求するメールには特に注意し、もし不審な点があれば直接企業に連絡を取るなどして真偽を確認するべきです。
また、そのウェブサイトが本物かどうか確認するのにGoogleの透明性レポートを利用するのも1つの手です。
まとめ:Keeper®で企業の情報資産を守ろう
企業の情報資産を守るためには、セキュリティ対策の徹底が欠かせません。強力なパスワードの使用から多要素認証、ソフトウェアの定期的な更新、フィッシング詐欺への警戒まで、さまざまな手段があります。しかし、これらの対策を一貫して効果的に実施するには、組織的なアプローチと強力な一元管理のツールが必要です。
それを簡単に実現してくれるのが、特権アクセス管理(PAM)ソリューションを使用することです。 PAMとは、非常に機密性の高いシステムやデータにアクセスできるアカウントの一元管理とセキュリティを指します。
KeeperPAM™(特権アクセスマネージャー)は、エンタープライズパスワード管理(EPM)、Keeper Secrets Manager(KSM)、そしてKeeper Connection Manager(KCM)という3つの強力なセキュリティソリューションを一つの統合プラットフォームにまとめたものです。
パスワード管理から、機密データの保管、多要素認証、最小特権の原則のサポートまで、企業が直面するセキュリティ上の課題を解決するための機能が豊富に用意されています。Keeperを使用することで、企業はパスワードやその他の機密情報を安全に管理し、不正アクセスやデータ漏洩のリスクを大幅に減少させることができます。
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