在宅ワーク求人や在宅副業詐欺の手口と見分ける特徴

リモートワークの普及に伴い増加している在宅ワーク関連の詐欺が増えています。

またある在宅勤務の求人詐欺には、職業紹介サービス、封筒詰めやデータ入力など一見すると、普通の在宅ワークの求人に見えますが、蓋を開けてみたら実際は詐欺だというケースが後をたちません。

ここでは、最も一般的な在宅ワークや在宅副業の詐欺について、注意すべきこと、在宅勤務の求人詐欺を示す兆候と、被害に遭わない対策方法について詳しく説明します。

在宅ワークの求人詐欺とは？

在宅ワークの求人詐欺は、リモートワークや自宅での仕事、稼げる副業などを装い、実際には詐欺的な意図を持つ偽の求人です。これらの詐欺は、高収入や簡単な作業を謳い、被害者から金銭を詐取し、詐欺師宛に送金させたりすることです。または求職者の個人識別情報（PII）を盗もうとします。一般的な手口には、登録料やトレーニング費用と称して前金を要求するケースや、個人情報の提供を求めるケースがあります。

在宅ワークの求人詐欺を見分けるには、企業の詳細な情報を調べ、求人内容が現実的であるかどうかを慎重に評価することが重要です。

次の章では、詳しく在宅ワークを装ったよくある詐欺求人の例を紹介します。

最も一般的な 5 つの在宅ワークの求人詐欺の例

最も一般的な 5 つの在宅勤務の求人詐欺の例を紹介します。これらの在宅ワークや副業の求人詐欺に共通するのは、非現実的な給与や報酬の約束と、前金や登録料の要求が多いことです。求人に応募する前には企業の詳細を慎重に調査し、怪しいと思われる求人には注意を払うことが大切です。

商品の再発送に関する求人詐欺

ショッパーの求人詐欺では、職務として、荷物を受け取り、再包装し、特定の住所（一般的に海外）に荷物を再発送することが求められます。これらの荷物には、装置が入っていることがよくあり、動作確認のためにテストするように求められることもあります。商品の再発送詐欺の荷物に入っているのは、盗難クレジットカードで購入した商品です。つまり、海外に再発送することで、実質的には詐欺師の「運び屋」として働くことになります。また警察などからの足が付きづらいようにあなたが経由地点として、利用されている可能性が高いです。知らない間に犯罪に加担してしまっているということもあるので気をつけたい求人です。

悪質なMLM（マルチ商法）の求人詐欺

マルチレベルマーケティング（MLM）企業は、人を採用し、対面販売で製品やサービスを販売しています。連邦取引委員会（FTC）によると、一部の MLM の仕事は合法なものですが、ほとんどはまだ摘発されていないピラミッドスキーム（ねずみ講）です。

MLMの求人詐欺の典型的なケースでは、採用担当者が過大な利益を約束し、参加者に新たなメンバーの勧誘を促します。合法的なMLM（マルチレベルマーケティング）プログラムでは、製品販売だけで収入を得ることが可能ですが、詐欺的な悪質なプログラムでは、新規メンバーの勧誘に重点を置いています。

また、これらの企業は参加にあたって高額な手数料を要求したり、実際には売れ残る可能性の高い大量の在庫を購入させたりすることがあります。これにより、参加者は利益を出すどころか、経済的な損失を被るリスクがあります。

明らかに MLM 詐欺だとわかる求人に注意しましょう。お金を稼ぐのではなく、お金を失うことになるからです。

職業斡旋エージェント詐欺

職業斡旋エージェントなどの職業紹介サービスは、企業と協力して、就職候補者を見つける会社や代理店です。多くの職業紹介サービスは合法のものですが、中にはそうでなく実際には詐欺である場合があります。これらの詐欺では、求職者に対して虚偽の情報を提供し、存在しない求人や古い求人情報を提示して騙します。

さらに、求職者から「サービス料」と称して金銭を要求することもありますが、正規の職業紹介サービスでは一般的に求職者から料金を請求することはありません。

通常、料金は雇用主に請求されます。そのため、在宅ワークを探している際にこのような詐欺に遭遇した場合、その採用担当者との連絡を控えることが賢明です。

在宅封筒詰め詐欺

封筒詰めの求人詐欺とは、詐欺師が封筒詰め作業として仕事を提供し、不自然に高い報酬を約束する手口です。仕事内容は容易そうに見え、良い報酬が得られると誤解されがちですが、実際には仕事を開始するために、1万円から5万円のような高額な登録料を要求されます。この料金を詐欺師に支払うと、最初の「仕事」が郵送されてくることがありますが、実際には封筒詰めの作業ではなく、さらなる勧誘をすることが目的だと明かされます。このような詐欺は、被害者自身を次の詐欺師に変えるよう仕向け、結果的には何の利益も得られずに損失を被ることになります。それだけでなく、あなたが加害者になってしまうケースもあるので、不自然だと感じたら関わらないことが重要です。

データ入力の求人詐欺

違法なデータ入力の求人詐欺では、非現実的に高い報酬を約束し、少ない労力で大きな収入を得られると宣伝します。

この種の詐欺に引っかかると、採用されるためにはトレーニング料を支払う必要があると言われたり、銀行の口座情報やマイナンバーなどの個人情報を提供するよう要求されたりすることがあります。一度この個人情報が相手に渡ってしまうと、それを脅しに使い色々な要求をしてくることがあります。

怪しい求人を見かけたら、その会社について十分な調査を行い、正当な求人かどうかを慎重に確かめることが重要です。

在宅ワークの求人詐欺の見分け方や特徴

在宅勤務の仕事を探しているなら、これらのリモートワークの求人詐欺を示す見分け方や兆候を知っておく必要があります。

以下のような特徴が求人に見られたら、注意しましょう。

条件が良さすぎる求人

求職過程の長さは個人によって異なり、数ヶ月から1年以上かかることもあります。このため、求職者は時に理想の求人を見つけたと思い、警告のサインを見落としてしまうことがあります。特に条件が非常に良い求人には注意が必要です。これらの求人は後に詐欺であることが判明することがありますが、魅力的な条件のために、多くの人々が詐欺に引き込まれるリスクがあります。

給与が平均よりも遥かに高く、求人内容が良すぎることがわかっている場合は、会社をさらに調べて、信頼できる求人かどうかを判断してください。

必要以上の個人情報の提供要求

仕事の申し出を受けると、求人担当者から個人情報の送付を求められるのは普通ですが、それは採用の申し出に署名した後だけです。採用担当者が面接の早い段階で個人情報を求めていた場合、これは直ちに危険信号と考えられます。採用担当者がクレジットカード情報を要求することはありません。もし採用担当者に要求された場合は、すぐに連絡を取るのをやめましょう。

仕事を始めるのに登録料を請求される

正規の企業は採用時に登録料を要求することは一般にありません。もし雇用を提案する側から登録料の支払いが求められた場合、それは詐欺の可能性が高いと考えるべきです。このような状況に遭遇した場合、安全を優先し、そのオファーから即座に距離を置くことが賢明です。合法的な求人では、通常、求職者に対して金銭的な負担を強いることはありません。また、登録料やトレーニング費用といった名目で金銭を要求する企業は、しばしばその後の仕事提供を遂行しないことがあります。

メールの内容が少しおかしい

就職面接中には、採用担当者があなたとどのようにコミュニケーションをとっているかに注意を払うことも重要です。メールでの連絡で、送信されてくるメールにスペルミスなどの誤りが含まれている場合は、注意が必要です。メールの下部にメール署名がないことも、プロフェッショナルではないメールの兆候です。ほとんどの企業は、従業員に必ずメール署名を入れさせます。これらのメール署名には、一般的に、会社のロゴが表示されます。

採用担当者のメールにスペルミスがあり、メール署名がない場合は、注意して先に進む必要があります。

会社にウェブサイトがない、または雑な作りに見える

ウェブサイトは、会社についての重要な情報源です。もし会社のウェブサイトにスペルや文法の誤り、画像の不鮮明さ、意味不明な文章がある場合、それはその求人が詐欺である可能性が高く、実際にはその会社が存在しないかもしれません。

通常、公式ウェブサイトは複数の確認プロセスを経て公開されるため、内容は明確で読みやすく、明らかなスペルミスや文法上のエラーはほとんど見られません。ウェブサイトにこのようなエラーが見られる場合は、その企業についてさらに詳しくリサーチすることをお勧めします。ウェブサイトの品質は、企業の信頼性を反映する一つの指標となるため、求人に応募する前に、会社の正当性を慎重に確認することが大切です。

面接プロセスが適切でない

注意すべき在宅ワークの求人詐欺のもう一つの特徴は、面接のプロセスがないことです。例えば、面接のプロセスが全くない場合、これは明らかな危険信号です。面接の過程で注意すべきその他の危険信号には、以下のものがあります。

• 会社について質問したときに面接官が答えられない

• 面接官が会社について話す際の矛盾（例：会社について1つのことを言い、その後、全く逆のことを言うなど）

• 面接官がきちんと準備できていない（例：遅刻したり、質問の準備ができていなかったりする）

在宅勤務の求人詐欺の被害に遭わない対策方法

在宅勤務の求人詐欺に巻き込まれたり、その過程でお金を失うことがないように、身を守るための対策を紹介します。

採用の機会を提供している会社や人を調査する

求人に応募するか、採用のオファーを検討する前に、提供元となる企業や個人についての綿密なリサーチを行うことが重要です。インターネット上での評判をチェックし、詐欺に関する言及がないかを確認します。さらに、企業のソーシャルメディアの存在、特にLinkedInやIndeedなどのプロフィールを調べます。企業の活動記録や従業員の情報がない場合は、警戒が必要なサインです。このような不審な点が見られた場合は、その求人に関与するのは避けた方が良いでしょう。

お金を要求する雇用主に支払わない

求人詐欺の主な目的は金銭を詐取することにあります。合法的な雇用では、応募時に料金を要求することは一般的にはありません。もし雇用主から金銭の送金を求められた場合、それは詐欺の可能性が高いため、絶対にお金を送らないようにし、すぐにその人物との連絡を断つことが重要です。

給与の範囲を類似の職種と比較する

在宅勤務の求人詐欺においては、通常その職業の市場価値を大きく上回る給料が提示されることが多く、これが人々を騙す要因となっています。一見して高額な給料は魅力的に見えますが、その職種で通常どの程度の給料が支払われるのかを確認することが重要です。もし提示された給料がその職種の一般的な給料レンジを大幅に超えている場合、その求人に対しては慎重に検討する必要があります。非現実的な報酬を提示する求人は、しばしば詐欺の可能性が高いため、警戒が必要です。

まとめ：在宅ワークの求人や副業の詐欺に注意しましょう

在宅ワークの求人数が増加するにつれて、在宅勤務の求人詐欺の数も増加しています。リモート勤務の仕事を探すときは、その職が詐欺である可能性を示す危険な特徴や兆候がないかしっかりと確認しましょう。

危険な点によく気付くことができれば、在宅ワークの求人詐欺に巻き込まれる可能性を減らせます。