テレワークやアドレスフリーやハイブリッドな働き方が増えている現代において、多くの企業が「会社支給の社用携帯」の導入を検討しています。
しかし、「セキュリティ面でのリスク」や「本当に必要か」という疑問や不安を感じて、導入をためらっている企業も多いかと思います。
この記事では、社用携帯を導入する際のリスク、メリットとデメリット、そして導入後のセキュリティ対策をご紹介します。
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社用携帯を紛失するリスク
社用携帯を導入することは、多くのメリットをもたらしますが、反対に企業内のセキュリティリスクも存在します。
そこで、仮に社用携帯が紛失や盗難被害に遭うとどのようなリスクがあるのか、いくつかご紹介していきます。
データ漏洩
社用携帯をなくすと、会社にとって大きな問題が起こります。その携帯には、会社の大切な仕事の情報や、お客さんに関する大事なデータ、または社員同士のやり取りなどが入っていることが多いです。これらの情報がデータ漏洩をすると、会社の評判が落ちたり、お客さんからの信頼を失ったり、他の会社に大事な情報が漏れてしまうことで、ビジネスに直接的な損害を受ける可能性があります。
セキュリティ違反
社用携帯を紛失することによるセキュリティ違反は、企業にとって深刻な問題を引き起こす可能性があります。この携帯が不正な手に渡ると、悪意のある者が企業ネットワークにアクセスし、他のシステムやデータに損害を与える恐れがあります。また、紛失した携帯が適切なパスワードやセキュリティ対策で保護されていない場合、犯罪者は容易に情報にアクセスし、企業の機密情報を盗み出すことができます。このようなセキュリティ違反は、企業の財務や評判に長期的な悪影響を及ぼすだけでなく、顧客やパートナーとの関係にもダメージを与えることがあります。
コンプライアンス違反と罰則
社用携帯を紛失することによるコンプライアンス違反と罰則は、企業にとって重大な経済的および法的な影響をもたらす可能性があります。多くの産業分野で、企業は顧客データや業務情報の取扱いに関して厳格な法規制の下にあります。例えば、ヨーロッパの一般データ保護規則(GDPR)や、アメリカ合衆国の健康保険の携行性と説明責任に関する法律(HIPAA)などがこれにあたります。社用携帯を紛失し、それがデータ漏洩につながった場合、企業はこれらの法規制に違反したとみなされ、重い罰金や法的な制裁を受けるリスクがあります。これらの法的な問題は、企業の財務に直接的な打撃を与えるだけでなく、企業の信頼性や市場における立場を損なうこともあり得ます。
社用携帯を導入するのメリット
ここでは、社用携帯を導入するメリットをいくつかご紹介します。
内部コミュニケーションの円滑化
社用携帯の導入は、職場での協力と調和を大きく促進します。従業員間の連絡がスムーズになることで、チームメンバーはプロジェクトのアップデートや重要な意思決定をリアルタイムで共有できるようになります。これにより、時間のロスを最小限に抑え、迅速な対応や効果的な問題解決を実現できます。
データ漏洩に対する強化されたセキュリティ対策
社用携帯の導入によるセキュリティ強化は、企業が情報管理の一環として一元化されたセキュリティ対策を展開できることを意味します。企業は、社用携帯にセキュリティソフトウェアを統一して導入し、デバイスの遠隔管理を行うことができます。これにより、すべての端末が最新のセキュリティパッチとアップデートを受け、潜在的な脅威から保護されます。また、万が一の紛失や盗難の場合には、遠隔でデバイスをロックしたりデータを消去したりすることが可能です。さらに、企業は利用者のアクセス権を細かく管理し、業務に必要な情報のみをアクセス可能にする最小特権の原則を実施することができるため、個人のデバイスよりもより安全に管理できます。
従業員のプライバシー保護
従業員のプライバシー保護は、個人の携帯電話と業務用携帯電話を分けることで、より効果的に行えます。この分離により、従業員はプライベートな通話やメッセージング、アプリケーションの使用を業務と完全に切り離して行うことができます。これは、職場での監視やデータ追跡の懸念からも従業員を守り、その結果、従業員のストレスを軽減し、仕事の満足度を高めます。また、業務用携帯電話の使用においては、企業が設定したセキュリティポリシーに従うことで、従業員個人のデータと企業データが混在するリスクを避けることができます。
社用携帯を導入するデメリット
ここでは、社用携帯を導入するデメリットをいくつかご紹介します。
導入コスト
導入コストは社用携帯を導入する際の大きな懸念事項です。購入、サービスプランの契約、そして保守管理にかかる費用は、特に初期段階で企業の財務に大きな影響を与えることがあります。デバイスの購入には一台あたりのコストがかかるほか、従業員全員に対応する必要がある場合、その数は大きな投資を意味します。さらに、データプランや通話プランなど、運用に必要な月額のサービス料金も計画に含める必要があります。保守管理費用も見逃せないポイントで、デバイスの故障や紛失時の交換、ソフトウェアのアップデートやセキュリティ対策の維持にも継続的な投資が求められます。
複数デバイスの管理負担
複数デバイスの管理負担は、従業員個人だけでなく、組織全体に影響を及ぼします。個人が業務用と私用の携帯電話をそれぞれ持つと、日々の維持管理が煩雑になり、充電器やアクセサリーの追加、そしてデバイスの持ち運びによる物理的な負担が増加します。また、仕事中に個人用携帯と業務用携帯を使い分ける必要があるため、作業の中断や注意散漫など、生産性への悪影響も考えられます。
企業のIT部門にとっても、複数のデバイスの管理は大きな負担となります。それぞれのデバイスに対するセキュリティ対策の適用、定期的なソフトウェア更新、問題発生時のトラブルシューティングなど、多くの作業が必要です。
内部脅威によるデータ悪用の可能性
内部でのデータ悪用の可能性は、社用携帯の管理における大きな課題の一つです。従業員がアクセスできる機密情報の不正使用は、企業にとって重大なセキュリティリスクをもたらします。このため、企業はただデバイスを配布するだけでなく、厳格な使用ポリシーの策定と徹底した監視システムの導入によって、内部脅威に対処する必要があります。
もし会社支給のスマートフォンを紛失してしまったら?
会社支給の携帯電話を紛失した場合は、以下のステップに従って対処してください。
1. すぐに会社に報告
速やかに会社の情報システム部門または管理者に連絡してください。紛失を報告することで、携帯電話の使用を一時停止したり、機密情報の保護措置を講じることが可能になります。
2. 紛失届の提出
必要に応じて、最寄りの警察署に紛失届を提出してください。これは、後に保険請求や会社の記録に必要になることがあります。
3. セキュリティ周りの確認
会社が携帯電話のリモートワイプ(遠隔データ消去)機能を持っている場合は、データの保護のためにその手続きを進めてください。
また、携帯電話にログインしていたアカウントやサービスのパスワードを素早く変更することも検討してください。
4. 通信会社に連絡
携帯電話の通信会社に連絡して、電話の使用を一時停止したり、新しいSIMカードの発行を依頼したりすることができます。
5. 会社のポリシーに従う
会社には紛失した際の対応ポリシーがある場合が多いので、その指示に従ってください。たとえば、紛失の報告書の提出や、新しい携帯電話の手配などが含まれることがあります。
社用携帯をサイバー攻撃から守る対策を方法
社用携帯は、個々人が持つため、しっかりとセキュリティ対策を万全にしていないと、その脆弱性を狙われる可能性があります。
そこで、社用携帯を保護する方法をご紹介します。
強力なパスワードの設定
ランダムで強力なパスワードを使用することは、たとえ覚えにくくても、社用携帯を保護す流ために有効です。脆弱なパスワードは、サイバー犯罪者にアカウントが侵害されてしまう最も一般的な原因の一つです。強力なパスワードとは、大文字、小文字、記号をランダムに組み合わせて16文字以上で構成したものです。
パスワードの再利用すべきではありません。パスワードを少し変えただけのものも含めてです。これは、パスワードの再利用をしてしまうと、サイバー犯罪者が1つのパスワードを使用して他の複数のアカウントにアクセスするクレデンシャルスタッフィング攻撃に対して脆弱な状態になるためです。パスワードの暗記が大変な場合は、パスワードマネージャーを使用して全てのパスワードを記憶し、安全なデジタルボルトに保存するのが便利で簡単です。 また、強力なパスワードを生成し、パスワードを自動入力するため、すすばやく簡単に各アカウントにログインできます。
多要素認証(MFA)の設定
MFA(多要素認証)の設定は、社用携帯のセキュリティを大幅に強化する効果的な方法です。MFAは、ユーザーがアカウントにアクセスする際に、パスワードとは別に、二つ以上の異なる認証要素を要求します。これには通常、知識要素(パスワードやPIN番号)、所持要素(スマートカードや携帯電話)、生体要素(指紋や顔認識)が含まれます。この多層的なアプローチは、単一の認証要素(例えばパスワードのみ)よりもはるかに強力なセキュリティを提供します。たとえパスワードが漏洩した場合でも、攻撃者は追加の認証要素を持っていない限りアカウントにアクセスすることができません。このため、MFAは不正アクセスのリスクを大幅に低減し、機密データの保護に対して重要な役割を果たします。さらに、MFAは盗難や紛失時のリスクにも対応し、不正な手に渡ったデバイスからの情報への不正アクセスを阻止するための重要な障壁となります。
ウイルス対策ソフトウェア
ウイルス対策ソフトウェアは、社用携帯のセキュリティ対策において重要な役割を果たします。このソフトウェアは、さまざまな種類のマルウェア(ウイルス、トロイの木馬、スパイウェアなど)からデバイスを保護することを目的としています。ウイルス対策ソフトウェア
は、不正なプログラムが携帯電話に侵入し、データを盗んだり、システムを破壊したりするのを防ぎます。このソフトウェアはリアルタイムでデバイスを監視し、不審な動作やコードの実行を検出すると、直ちに隔離または削除することで、脅威を中断します。
スマートフォンのデータを定期的にバックアップ
スマートフォンのデータを定期的にバックアップすることは、社用携帯のセキュリティ対策において極めて重要な役割を果たします。このバックアッププロセスによって、万が一のデータ損失やデバイスの紛失、盗難、または損傷が発生した場合でも、重要なビジネス情報を迅速かつ確実に復旧することが可能になります。データバックアップは、事業継続性を確保し、意図しない事態による業務の中断や生産性の低下を防ぐための重要な手段です。
さらに、定期的なバックアップは、サイバー攻撃やマルウェアによるデータの損害や変更から保護する役割も果たします。特にランサムウェアのような攻撃では、データが暗号化され、アクセス不能になることがありますが、最新のバックアップがあれば、データを元の状態に復元し、ビジネスの中断を最小限に抑えることができます。
スマートフォンのソフトウェアを常に最新に保つ
スマートフォンのソフトウェアを常に最新に保つことは、社用携帯のセキュリティ対策にとって非常に重要です。ソフトウェアのアップデートには、セキュリティの強化、バグの修正、システムの安定性向上など、多くの改善が含まれています。特にセキュリティアップデートは、新たに発見された脆弱性に対するパッチを提供し、サイバー攻撃に利用される脆弱性を限りなく低減してくれます。
公共のWiFiの使用を避ける
公共のWiFiの使用を避けることは、社用携帯のセキュリティ対策において非常に重要な役割を果たします。公共のWiFiネットワークは、セキュリティ対策が不十分であることが多く、潜在的に危険な場所です。これらのネットワークは誰でもアクセスできるため、サイバー攻撃者が悪意のある活動を行う絶好の場所となります。
公共のWiFiを介してデータを送受信すると、サイバー攻撃者がその情報を傍受する可能性があります。例えば、「中間者攻撃」では、攻撃者がユーザーと通信相手の間に入り、データのやり取りを秘密裏に監視または操作します。これにより、機密情報、ログイン認証情報、その他の重要なデータが盗まれる可能性があります。
IT管理者の許可なしにサードパーティアプリをダウンロードしない
IT管理者の許可なしにサードパーティアプリをダウンロードしないという方針は、社用携帯のセキュリティを強化する重要な措置です。サードパーティアプリには、必ずしも厳格なセキュリティ基準に基づいて開発されているとは限らず、不適切に設計されたアプリや悪意のあるアプリが混在している可能性があります。悪意のあるアプリは、データを盗んだり、マルウェアを拡散したり、スパイウェアを通じてユーザーの行動を監視したりすることがあります。また、安全でないアプリは、デバイスの脆弱性を引き起こし、サイバー攻撃者による侵入の窓口となり得ます。
IT管理者がアプリのダウンロードを監視および管理することにより、未検証のアプリが社用デバイスにインストールされるリスクを減少させることができます。
まとめ:Keeperで社用携帯を安全に保つ
Keeper使用することで、社内のパスワードやログイン情報、社内の重要な情報を安全に社用携帯に共有することができます。
未だに、スプレッドシートやメモ帳で重要な情報の共有を管理していませんか?
それらの行動が、サイバー犯罪者の攻撃の絶好のチャンスになってしまいます。
社用携帯を安全に保つためにもKeeperの利用はとても効果的です。
Keeperの企業向けパスワードマネージャーは、ゼロトラスト、ゼロ知識で、当使用者以外の誰もKeeper ボルト(安全な保管庫)内の平文データを見ることができません。ビジネス用のパスワードマネージャーを持つことの利点は、企業の保管するSNアカウントを完全に可視化すること、安全なパスワードの共有など、いくつかありますが、その他にも多様な機能があります。
この機会に14日間のビジネスプランのフリートライアルを試してみてはいかがでしょうか。