IDを狙ったサイバー攻撃が高度化する中で、企業が安全
Keeper SecurityとDashlane(ダッシュレーン)は、個人・企業・大企業に信頼されている2つのパスワードマネージャーです。どちらも基本的なパスワード管理機能を提供していますが、セキュリティのアプローチ、企業向けの統合、柔軟性の点で大きな違いがあります。
本ブログでは、KeeperとDashlaneを以下の重要なカテゴリで比較します:プランの選択肢、暗号化方式、多要素認証(MFA)およびシングルサインオン(SSO)対応、セキュリティ認証、そして実際のユーザーレビューです。
Dashlane vs Keeper:パスワードマネージャー機能の比較
以下では、KeeperとDashlaneが提供するパスワードマネージャーの機能を詳細に比較します。
プランと価格
KeeperとDashlaneは共に、個人、ファミリー、法人向けのプランを提供していますが、Keeperはすべての階層でより高いコストパフォーマンスを発揮します。両者とも個人向けに無料プランを提供していますが、Keeperの「Business Starter」プランは1ユーザーあたり月額わず413円からなのに対し、Dashlaneの「Business」プランは8ドル(約1,240円)です。大規模組織向けには、Keeperの「Enterprise」プランが1ユーザーあたり月額583円からなのに対し、Dashlaneの「Omnix」プランは11ドル(*約1,705円)となっています。
Keeperはすべての法人向けプランに無料のファミリープランを含んでおり、従業員が家族にもセキュリティ保護を拡張できます。Dashlaneも法人プランにFriends & Familyプランを無料で提供しています。
また、Keeperは学生、軍関係者、医療従事者向けに割引を提供しています。一方Dashlaneは、非営利団体向けにプロフェッショナルプランの割引を行っています。
*2025年7月現在のレートを参考にしています。
暗号化方式
KeeperとDashlaneはいずれもゼロトラストおよびゼロナレッジのセキュリティモデルを採用しており、ユーザーデータはユーザー本人以外アクセスできません。
Keeperはレコード単位の暗号化を採用しており、各レコードやフォルダは固有のAES-256キーで暗号化され、さらにフォルダキーやユーザー固有のデータキーで階層的に暗号化されます。このデータキーはPBKDF2-HMAC-SHA256(100万回の繰り返し)によりマスターパスワードから生成されます。
SSO(シングルサインオン)を使用するユーザー向けには、楕円曲線暗号(ECC) を用いたデータキーの復号を行い、マスターパスワードなしでもゼロナレッジ暗号化を維持します。また、Keeperはデータ転送時にTLS+AESの二重暗号化を施し、盗聴に対する強固な対策を提供しています。
Dashlaneはボルト単位の暗号化を採用し、全てのデータを単一のAES-256キーで暗号化します。このキーはArgon2によりマスターパスワードから生成され、すべての暗号処理はローカルで行われます。企業向けSSO環境では、Dashlaneはマスターパスワードの代わりに封筒型暗号方式を使用してSSOキーを管理します。
MFA(多要素認証)とSSO対応
Keeperは全プランでMFAとSSOに広範囲に対応しています。認証アプリ、SMSコード、生体認証、FIDO2/WebAuthnハードウェアキーに対応しており、Apple Watchなどのスマートウォッチ経由でMFA承認が可能なKeeperDNA®も提供。Enterpriseプランでは、DuoやRSA SecurIDなどの統合にも対応し、管理コンソールを通じたポリシー強制も可能です。
Dashlaneも全プランで認証アプリやSMS/メールコードによるMFAに対応していますが、FIDO2ハードウェアキーはボルトログイン時の第2要素としては使用できません(パスワードレスログインには利用可)。多層MFA構成には非対応です。
SSOについては、両者ともSAML 2.0によるAzure ADやOktaなどとの統合、SCIMプロビジョニングに対応しています。KeeperのSSO Connect®はEnterpriseプランで利用可能で、クラウド/オンプレミスの両展開に対応し、オプションでマスターパスワードによるフォールバックも設定可能です。一方、DashlaneのSSOはクラウド限定で、BusinessおよびEnterpriseプランに対応していますが、フォールバック機能はありません。
アクセス制御
Keeperは、認証情報の管理・共有・監査におけるきめ細かい制御を組織に提供します。管理者は「Node Admin」や「Guest Admin」などのカスタムロールを定義し、ユーザーやボルトへの限定的な管理権限を委任できます。チームや部署、地域ごとにノードを編成し、各ユニットに適したロールポリシーを適用可能。Admin Consoleでは、パスワードポリシー、2FA強制、共有制限など多彩な制御機能があり、200種類以上のイベントをSIEMにエクスポートしてリアルタイム監視・監査にも対応します。
DashlaneのBusinessプランでは、主に「Admin」と「Member」の2種類のロールに加え、「Group Manager」ロールで一部ユーザーの管理が可能です。ただし、カスタムロールや多層的な管理権限の設定はできません。アクセス制御はグループ単位での「完全」または「制限付き」権限に限られます。
共有機能
Keeperは柔軟かつきめ細かい共有オプションを提供しています。ユーザーは個別のレコードやフォルダ全体を他のユーザーと共有でき、相手ごとに「閲覧のみ」「編集可」「再共有可」などの詳細な権限設定が可能です。
また、Keeperはアカウントを持たない相手にも一時的にアクセス権を付与できるワンタイム共有機能を提供しており、機密情報へのリンクを時間制限付きで安全に共有できます。さらに、双方向の共有にも対応しており、他者に情報を送るだけでなく、安全なリンク経由で情報を受け取ることも可能です。
ビジネス環境では、「Shared Team Folders(共有チームフォルダ)」を使うことで、ロールベースの権限管理による一元的なアクセス制御が可能となり、管理者は詳細なログを通じて共有の監査や取り消しを行えます。
一方、Dashlaneの共有は「コレクション」と呼ばれるフラットな形式での共有リストに基づいています。共有権限は「完全な権限(閲覧・コピー・使用・編集・再共有が可能)」または「制限付き権限(使用は可能だが編集・コピー・共有は不可)」の2種類のみです。
フォルダのネスト(階層化)はできず、共有アクセスの有効期限の設定も不可。また、共有された情報を受け取るにはDashlaneアカウントの作成が必須です。
セキュリティ認証
Keeper Securityは、規制遵守とデータ保護に関する深い取り組みを行っており、以下のセキュリティ認証を保持しています。:
- SOC 2 Type 2
- ISO 27001
- ISO 27017(クラウドセキュリティ)
- ISO 27018(クラウド上の個人情報保護)
- TRUSTe(プライバシー基準)
さらに、KeeperはFedRAMPおよびGovRAMP認証を取得しており、米国の連邦機関および州政府機関でも利用可能です。また、ITAR(武器輸出規制)への準拠もしており、すべての開発は米国市民によって社内で実施されています。
一方、DashlaneはSOC 2 Type 2認証を取得していますが、ISO 27017、ISO 27018、TRUSTeなどの認証は取得していません。さらに、FedRAMP/GovRAMP認証やITAR準拠、社内開発体制に関する情報も公表されていません。
ユーザーレビューと評価
以下は、主要なレビューサイトにおけるKeeperとDashlaneの評価比較です。
| レビューサイト | Keeper | Dashlane |
|---|---|---|
| G2 | ★4.6/5(1,096件のレビュー) | ★4.5/5(593件のレビュー) |
| Google Play | ★4.5/5(106,000件以上のレビュー) | ★4.5/5(233,000件以上のレビュー) |
| App Store | ★4.9/5(210,300件以上の評価) | ★4.7/5(4,900件以上の評価) |
*評価はすべて2025年7月9日時点のものです。
KeeperとDashlaneがすべての分野でどのように競り合っているかを詳しく見たい方は、G2の比較ページをご覧ください。
Keeper vs Dashlane:機能の一覧比較
以下は、KeeperとDashlaneをプラン・価格・暗号化方式・MFA/SSO対応・アクセス制御・共有機能・セキュリティ認証の観点で比較した一覧表です。
| 項目 | Keeper | Dashlane(ダッシュレーン) |
|---|---|---|
| プランと価格 | – 個人:月額 $3.33(年額 $39.99) – ファミリー:月額 $7.08(年額 $84.99) – Business Starter:ユーザーあたり月額 $2.00(年額課金) – Business:ユーザーあたり月額 $3.75(年額課金) – Enterprise:ユーザーあたり月額 $5.00(年額課金) |
– プレミアム:月額 $4.99(年額課金) – Friends & Family:月額 $7.49(年額課金) – Business:ユーザーあたり月額 $8.00(年額課金) – Omnix(エンタープライズ):ユーザーあたり月額 $11.00(年額課金) |
| 暗号化方式 | – ゼロトラスト & ゼロナレッジモデル – AES-256ビット + 楕円曲線暗号(ECC) – レコード単位で暗号化 – URL、ファイル、カスタムフィールドを含むすべてのデータを暗号化 – マスターパスワードはPBKDF2(100万回反復)で保護 |
– ゼロトラスト & ゼロナレッジモデル – AES-256ビット暗号(ボルト単位) – ボルト全体を暗号化 – マスターパスワードはArgon2で鍵導出 |
| MFA(多要素認証)対応 | – 認証アプリ – FIDO2 / WebAuthn – KeeperDNA(スマートウォッチ認証) – SMSコード – Duo Security – RSA SecurID |
– 認証アプリ – SMS / メールコード |
| SSO(シングルサインオン)対応 | – SAML 2.0(Enterpriseプランのみ) – クラウドおよびオンプレミス対応 – フォールバック用マスターパスワードの設定が可能 – SCIMプロビジョニング + AD連携 |
– SAML 2.0(BusinessおよびOmnixプラン) – クラウド専用 – フォールバックログイン不可 – SCIMプロビジョニング対応 |
| アクセス制御 | – スコープ指定可能なカスタムロールの作成 – Node AdminやGuest Adminなどの権限委任が可能 – チーム・部署・地域単位のノードベースユーザー管理 – パスワード、2FA、共有などの詳細なポリシー制御 |
– 管理者、メンバー、グループマネージャーの固定ロールのみ – カスタムロール・階層管理は不可 – アクセス権は「完全」または「制限付き」の2択 – ポリシーは全体に一括適用 |
| 共有機能 | – レコードまたはフォルダ単位で共有 – ユーザーごとに「閲覧」「編集」「再共有」などの権限設定が可能 – **One-Time Share(アカウント不要・期限付きリンク共有)**対応 |
– 「コレクション」形式のみ – 権限は「完全」または「制限付き」の2択 – 有効期限付き共有は非対応 – 共有を受け取るにはDashlaneアカウントが必要 |
| セキュリティ認証 | – SOC 2 Type II、SOC 3 – ISO 27001、27017、27018 – TRUSTe、PCI-DSS – FedRAMP / GovRAMP認証取得済 – FIPS 140-3準拠 |
– SOC 2 Type II – ISO 27001(27017/27018、TRUSTeなどは非対応) |
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DashlaneからKeeperへの移行はとても簡単です。Keeperに内蔵されているインポートウィザードを使えば、Dashlaneの記録をスムーズにKeeper Vaultへ移行できます。
組織向けには、KeeperPAM® が従来型の特権アクセス管理(PAM)ソリューションに代わる最新のゼロトラスト型アクセス管理を提供します。インフラ、認証情報、リモートセッションへのセキュアなアクセスを、従来の煩雑な運用なしに実現できます。
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よくある質問(FAQ)
DashlaneとKeeper、どちらが優れていますか?
個人ユーザー向けとしては、どちらも強力なパスワード管理機能を提供していますが、Keeperは以下の点で優れています:
・ワンタイムシェア(一時的なリンク共有)
・レコード単位での暗号化
・FIDO2セキュリティキーへの対応(高度な認証と操作性)
法人向けには、Keeperの方がより高度な機能と柔軟性を持っています:
・カスタム管理者ロールの設定
・詳細なポリシー制御
・クラウド/オンプレミス両対応のSSO連携
・詳細な監査ログの取得
Dashlaneは基本的な法人ニーズには対応していますが、アクセス制御が限定的で、共有構造がフラット、大規模展開に必要な柔軟性が不足しており、セキュリティやコンプライアンス要件が厳しい企業には十分でない可能性があります。
Dashlaneのデメリットは?
Dashlaneは、特にKeeperのような高度なソリューションと比べると、以下のような制限があります。
個人向けの制限:
・有効期限付きの共有リンクが使えない
・共有アイテムの受信にはDashlaneアカウントが必須
・FIDO2セキュリティキーを第2要素として利用できない
・緊急時アクセス(エマージェンシーアクセス)機能がない
法人向けの制限:
・管理者ロールは固定でカスタムロールの作成不可
・「コレクション」による平坦な共有構造で、サブフォルダや詳細な権限設定ができない
・オンプレミスSSO展開やフォールバックログインに非対応
・FedRAMP、GovRAMP、ITAR非対応のため、規制業界での利用に制限あり