Keeperと1Password
徹底比較ガイド

Keeperと1Passwordはどちらも人気の高いパスワードマネージャーですが、包括的なアイデンティティセキュリティプラットフォームであるのはKeeperだけです。セキュリティアーキテクチャ、エンタープライズ向け機能、コンプライアンス認証、ユーザー評価を比較し、その違いをご確認ください。

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共有フォルダやレコードが表示されているKeeperボルトの画面。「Office Information」の「共有フォルダの編集」パネルが開いており、ユーザー権限としてユーザー管理、レコード管理、権限なしの選択肢が表示されている。

Keeperと1Passwordの比較

本分析は、2026年8月6日時点で公開されているドキュメントおよび情報に基づいています。

Keeper
1Password
セキュリティアーキテクチャと暗号化モデル

Keeperのゼロ知識アーキテクチャでは、すべてのレコードとフォルダを、それぞれ固有のAES-256暗号化キーで保護しています。暗号化と復号はすべてユーザーのデバイス上で実行されます。また、Keeper独自の「Transmission Security」により、TLS 1.3/1.2に加え、256ビットAES伝送キーによる追加の保護を提供し、認証だけでなく、すべてのデータ通信を保護します。さらに、AWSのハードウェアセキュリティモジュール (HSM) と連携することで、保存データに対する多層的な暗号化も実現しています。

Keeperフォースフィールドにより、パスワードマネージャーを標的としたメモリベース攻撃への対策を強化できます。

KeeperのBreachWatch®ダークウェブモニタリングは、Keeperのインフラストラクチャ内で完結するHSM保護アーキテクチャを採用しています。そのため、漏えいしたパスワードがKeeperのシステム外でボルトデータと照合されることはありません。

Keeperは、ゼロ知識アーキテクチャ、シングルサインオン (SSO) 、侵害検知、セキュアメッセージングに関する米国特許を10件取得しており、さらに4件の特許を出願中です。

公開されている情報によると、1Passwordはボルトキーを使用した暗号化モデルを採用しています。ボルト内の各アイテムは、Keeperのようにアイテムごとに固有の鍵で暗号化されるのではなく、そのボルトの鍵で個別に暗号化されます。また、Secure Remote Password (SRP) プロトコルにより、サインイン時にアカウントのパスワードがネットワーク上で送信されることはありません。データ自体は、保存時および通信時のいずれもAES-GCM-256で個別に暗号化されます。

公開されている情報によると、ダークウェブ監視機能である1PasswordのWatchtowerは、k-匿名性 (k-anonymity) を使用してHave I Been Pwnedと認証情報を照合し、ハッシュ値の一部のみを送信します。完全なパスワードが送信されることはありません。

1Passwordには、クリップボードの自動消去、自動ロック、ブラウザのコード署名検証などのエンドポイント保護機能が備わっています。

1Password (AgileBits Inc.) は、複数の米国特許を取得しています。

認証、シングルサインオン (SSO) 、プロビジョニング

Keeperでは、マスターパスワードとデバイス認証を組み合わせた多層的な認証を採用しています。これにより、高い耐攻撃性を確保しながら、エンドユーザーにとって使いやすい認証を実現しています。

Keeperは2016年からエンタープライズ向けSSO環境で運用されており、そのSSO実装に関する特許も取得しています。また、追加のソフトウェアを導入することなく、複数のアイデンティティプロバイダーを利用する複雑な構成にも対応できます。

SCIMプロビジョニングは、追加のソフトウェアをインストールすることなく、あらゆるアイデンティティプロバイダー (IdP) と直接連携できます。

公開されている情報によると、1Passwordの2要素アプローチ (アカウントパスワードとシークレットキーの組み合わせ) は、オンボーディングやアカウント復旧の複雑さを増す場合があります。

1PasswordのSSOロック解除は、Microsoft Entra ID、Okta、Google Workspace、OneLogin、Ping Identity、Duoなど複数のアイデンティティプロバイダーに対応していますが、1つのアカウントで利用できるアイデンティティプロバイダーは1つのみです。一方、Keeperは同一テナント内で複数のアイデンティティプロバイダーをサポートしています。

Microsoft Entra ID、Okta、OneLogin、JumpCloudについては、1Passwordはソフトウェアの導入が不要なホスト型SCIMプロビジョニングを提供しています。一方、それ以外のアイデンティティプロバイダーでは、オンプレミスまたはクラウド環境に導入するセルフホスト型のSCIM Bridgeが必要です。

プラットフォームの機能と特権アクセス管理 (PAM)

KeeperPAMは、エンタープライズ向けパスワード管理、シークレット管理、接続管理、特権セッション管理、リモートブラウザ分離 (RBI) を、単一のクラウドネイティブなゼロ知識インターフェースに統合しています。

リモートブラウザ分離により、社内アプリケーションやクラウドアプリケーション向けに隔離されたブラウザセッションを提供し、VPNを使用せずに安全なアクセスを実現できます。

Keeperエンドポイント特権マネージャーでは、ユーザーデバイスに対してジャストインタイムアクセス (JIT) と最小権限アクセスを適用できます。また、セッションの終了時には特権が自動的に取り消されます。

Keeperシークレットマネージャーは、完全なクラウドベースのサービスであり、CLI、REST API、Terraform、CI/CDパイプラインに対応しています。オンプレミス環境のインフラストラクチャを構築・運用する必要はありません。

また、Keeperでは、14のカテゴリにわたって80種類以上の権限を提供しており、エンタープライズ環境でもきめ細かなアクセス制御を実現できます。

1Passwordは、デバイスの信頼性、SaaSの可視化、アプリケーションアクセスガバナンスを網羅するUnified Accessプラットフォームへと機能を拡張したパスワードマネージャーです。さらに、2026年6月のApono買収により、ユーザー、マシン、AIエージェント向けのJust-In-Time (JIT) アクセスと、ゼロスタンディング特権ガバナンスの機能が追加されました。

シークレット管理については、1Password Secrets Automationで、2つの導入方法が提供されています。比較的シンプルな用途にはサービスアカウントを利用できるほか、より高度な制御、拡張性、高いリクエスト上限が必要な場合は、顧客環境にセルフホスト型のコネクトサーバーを導入できます。ただし、いずれの方式でも、顧客環境内での設定と継続的な運用・保守が必要です。

1Passwordでは、保管庫単位で設定できる12種類の権限が提供されていますが、エンタープライズ向けのアクセス制御としては、きめ細かな権限管理には対応していません。

データベースアクセス管理

KeeperDBにより、MySQL、PostgreSQL、SQL Serverなどのデータベースへ、クライアントソフトウェアを使用することなくブラウザから安全にリモートアクセスできます。ゼロ知識アーキテクチャによりアクセスは保護され、ロールベースのポリシー、セッションの完全な記録、監査ログによって管理されるため、すべてのデータベース操作を追跡し、コンプライアンス要件への対応を支援します。また、認証情報インジェクションにより、ユーザーがデータベースのパスワードを直接確認したり扱ったりする必要はありません。

公開されている情報によると、1Passwordは、認証情報のインジェクションとセッション記録を備えたブラウザベースのデータベースアクセス機能を提供していません。また、Aponoを基盤としたアクセスガバナンスにより、一部のクラウドデータプラットフォームへのJITアクセスを付与できますが、KeeperDBのネイティブなセッション記録や、ポリシーに基づく認証情報のインジェクション機能には対応していません。

AIを活用したセキュリティと自動化

KeeperAIは、特権アクセス管理にインテリジェントな自動化をもたらします。特権セッションをリアルタイムで監視し、不審な操作を検出すると、セッションを自動的に終了できます。また、ポリシーの作成、アクセスレビュー、異常検知も支援することで、大規模な特権アクセス環境の運用に伴う管理負担を軽減するとともに、継続的なセキュリティ強化を実現します。

1PasswordのUnified Accessプラットフォームは、Aponoとの統合により、JITアクセスの制御、認証情報の監査証跡、人、マシン、AIエージェントのアクティビティを継続的に監視する機能を提供します。一方、Keeperは包括的なPAMプラットフォームとして、特権セッションをリアルタイムで監視し、不審なアクティビティを検知した際にはセッションを自動的に終了するセッションレベルのインテリジェンスを提供している点が異なります。

共有、アカウント管理、MSP

Keeperでは、レコードやフォルダを期間限定で共有できるほか、認証情報の自動ローテーションにも対応しています。また、双方向のワンタイム共有により、ユーザーだけでなく非ユーザーともリアルタイムに同期しながら安全に情報を共有できます。さらに、ノードベースの組織アーキテクチャを採用しているため、同一テナント内でも事業部門ごとの分離や、複数のアイデンティティプロバイダーの利用に対応できます。

エンタープライズ環境では、SSOリカバリー、アカウント移行ポリシー、24語のリカバリーフレーズ、コマンダーCLIによる自動化など、複数のアカウント回復手段を利用できます。

KeeperのMSPプラットフォームは、2019年の提供開始以来、パスワード管理とフル機能のPAMを、単一のマルチテナント環境で一元的に利用できます。

1Passwordでは、共有するために別のボルトを作成する必要があります。共有されるのはリアルタイムに同期されるデータではなく、レコードのコピーです。また、ノード構造や組織単位の管理機能は提供されておらず、ゲストアカウントは1つのボルトにしかアクセスできません。さらに、期間制限や自動的なセキュリティ対策にも対応していません。

ユーザーアカウント間でボルトを直接移行する機能はありません。また、オフボーディングでは、退職前に従業員自身がアイテムを手動で移動する必要があります。管理者による代替手段としてアカウント回復機能も利用できますが、そのためには退職する従業員のメールアドレスへアクセスできることが前提となります。

1PasswordのMSP向けソリューションは、パスワード管理のみに対応しており、PAM機能は提供していません。

コンプライアンスと認証

Keeperは、FedRAMP High認証およびGovRAMP High認可を取得しているほか、FIPS 140-3認証、ISO 27001/17/18認証、ITAR準拠にも対応しています。また、業界で最も長い実績を持つSOC 2 Type II認証を維持しています。

公開されている情報によると、1Passwordは、FedRAMP、GovRAMP、FIPSの認証・認可を取得しておらず、規制の厳しい業界や政府機関での利用には制約があります。

Keeperと1Passwordのユーザー評価・レビュー

Keeper
1Password
iOS App Store

iOS App Store

Microsoft Store アプリ

Microsoft Store アプリ

Chrome拡張機能

Chrome拡張機能

Android

Android

すでに 1Password をお使いですか?Keeper へと簡単に移行することができます。

1PasswordからKeeperへのパスワードの移行は簡単で安全です。パスワード、フォルダ、サブフォルダ、カスタムフィールド、TOTPコード、メモ、アカウントなど、1Passwordに保存されている情報は、わずか数クリックでKeeperへと移行されます。

よくある質問

1PasswordからKeeperへパスワードをインポートするには?

以下の手順で、1PasswordからKeeper Securityへとパスワードをインポートすることができます。

  • 1Passwordアカウントにサインインします。
  • インポートしたいボルトまたはサブスクリプションを選択します。
  • データをエクスポートします。
  • ウェブまたはデスクトップアプリでKeeperにログインします。
  • アカウントアイコン > [設定] > [インポート] をクリックします。
  • [1Password] を選択し、エクスポートしたファイルを「ここにファイルをドロップ」ウィンドウにドラッグします。

1Passwordからのインポートについては、ステップごとに解説したデバイス別ガイドをご覧ください。

1Passwordをキャンセルするには?

1Passwordのサブスクリプションを維持する必要がなくなった場合は、次の3つのステップに従ってください。

  • 1Passwordアカウントにログインします。
  • 右上にある、自分の名前を選択し [マイプロフィール] をクリックします。
  • ページ下部の [アカウントを完全に削除] を選択します。

アカウントを閉じる前に、認証情報をエクスポートし、選択した1Password代替製品にインポートすることを忘れずに行ってください。

Keeperは包括的なPAMプラットフォームですが、大企業専用の製品なのでしょうか?

いいえ。Keeperはエンタープライズ向けの高度なPAM機能を備えていますが、個人ユーザーから大規模組織まで幅広く利用できます。

Keeperビジネスは、中小規模の組織向けにセキュリティを損なうことなく、シンプルで使いやすい認証情報管理ソリューションを実現します。

またKeeperには、個人のパスワード管理や安全なファイル保管に対応する個人向けプラン、家族間でのパスワード共有に対応するファミリープランも用意されています。

Keeperの柔軟なアーキテクチャにより、まずは基本的なパスワード管理から始め、必要に応じてエンタープライズレベルのPAM機能へ段階的に拡張することができます。つまり、個人ユーザーもKeeperのビジネスソリューションと同じ強固なセキュリティ基盤を利用でき、組織は必要に応じて高度な特権アクセス制御を活用できます。

1PasswordファミリーパッケージとKeeperファミリープランの違いとは?

Keeperファミリープランでは、家庭内で無制限のパスワードを安全に保管・共有できます。5つの個人用ボルト (保管庫)、10GBのファイルストレージ、無制限のデバイス、緊急アクセス、24時間365日のサポートが含まれ、料金は月額です。

1Passwordも家族でパスワードを安全に保存し、データをエクスポートし、パスワードを共有することができますが、共有のために複数のボルトを作成する必要があります。Keeperでは個々のレコードの共有とフォルダの共有が可能です。1Passwordには1GBのドキュメントストレージしかありませんが、Keeperでは10GBのストレージを利用できます。

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