認証基盤を強化する方法としては、アイデンティティ管理
エンドツーエンド暗号化とは、英語ではEnd-to-End Encryptionを略して「E2EE」などと呼ばれており、デバイスから別のユーザーのデバイスへデータを安全に送る方法です。
データ送信時に暗号化されることによって、データが途中で盗まれることなく、サードパーティから保護されます。暗号化とは、データを誰にも読めない形(暗号文)に変換することです。暗号文は、ランダムな文字の並びで、人や機械が読めないようになっています。暗号化されたデータは、特定の鍵を使って復号化しないと元の状態には戻せません。
エンドツーエンド暗号化の特徴は、データが送信者から受信者へ届くまで、途中のサービスプロバイダーや他の第三者がアクセスできないことです。そのため、データを復号化できるのは、送信者と受信者だけで、他の誰にも内容は分かりません。この仕組みは、データのプライバシーを強化し、外部の攻撃者や関係者から守ります。
これからエンドツーエンド暗号化の機能やその仕組み、そしてデータ保護のメリットについて詳しく説明します。
エンドツーエンド暗号化との機能とは?
エンドツーエンド暗号化は、送信者と受信者だけがメッセージやデータを読むことができるようにして、プライバシーを守ります。メッセージを送ると、その内容は誰にも読めないように暗号化されます。この暗号文を解読できるのは、特定の暗号鍵を持つ受信者だけです。
エンドツーエンド暗号化は、1つのデバイスから別のデバイスへデータを安全に送る仕組みです。「エンドツーエンド」の名前の通り、送信者と受信者だけがメッセージを読むことができ、途中で誰かがデータにアクセスすることはありません。このようにして、送られたメッセージやデータが不正に見られることを防ぎます。
エンドツーエンド暗号化との仕組みとは?
エンドツーエンド暗号化では、メッセージを復号化できるのは、特定の暗号鍵を持っている人物だけです。たとえば、たかしさんがさくらさんにメッセージを送ったとします。そのメッセージがさくらさんに届く途中でメイさんが見てしまった場合でも、たかしさんが使った暗号鍵でメッセージを暗号化しているため、メイさんには内容がわかりません。さくらさんだけが、たかしさんと共有している暗号鍵を使ってそのメッセージを復号化し、内容を読むことができます。
多くのメッセージアプリは、エンドツーエンド暗号化を使って、メッセージが送信者から受信者に安全に届くようにしています。たとえば、たかしさんがエンドツーエンド暗号化を使ってさくらさんにメッセージを送ると、アプリはたかしさんとさくらさんの携帯電話にそれぞれ公開暗号鍵を保存します。メッセージが送信されると、さくらさんの携帯電話は自動的に自分の秘密暗号鍵を使ってメッセージを復号化します。こうして、さくらさんだけがメッセージを読むことができ、クラウドサーバーを通じても、他の誰かがたかしさんのメッセージを見ることはありません。このため、エンドツーエンド暗号化はプライバシーを守りながら、安全にメッセージをやり取りする方法として優れています。

エンドツーエンド暗号化を実装するメリット
エンドツーエンド暗号化には多くのメリットがあり、それらは、データの安全を確保して中間者(MITM)攻撃など多くのサイバー脅威から身を守るのに役立ちます。
データセキュリティ
エンドツーエンド暗号化を実装すると、通信内容のプライバシーが守られ、情報を見ることができる相手を自由に制御可能なためデータの安全性が格段に向上します。 エンドツーエンド暗号化でメッセージを見ることができるのは送信者と意図された受信者に限られるため、適切な暗号鍵がなければ誰もデータを傍受して解読することができません。
プライバシー
エンドツーエンド暗号化では、送信者と意図された受信者の間で送信されるメッセージのプライバシーが守られ、クラウドサーバー、データ収集企業、ハッカーがデータにアクセスすることはできません。 たとえ暗号化されたメッセージが誰かに傍受されたとしても、復号化できるのは暗号鍵を持つ受信者のみであり、メッセージのプライバシーが守られます。 エンドツーエンド暗号化を実装することで、メッセージの機密性が高まり、プライベートなデータを見ることができる相手を制限できます。
データ漏洩リスクの軽減
エンドツーエンド暗号化を使用することでデータ漏洩のリスクを大幅に軽減できます。メッセージの暗号化により、デバイスから意図された受信者のデバイスへとメッセージが移動する間の安全を維持できるからです。 たとえハッカーがメッセージを傍受しても、解読するための暗号鍵がなければデータは意味をなしません。 エンドツーエンド暗号化は、安全でない公共の無料Wi-Fiネットワークに接続されている場合にもデータの保護に役立ちます。暗号鍵がなければ、不正ユーザーはメッセージにアクセスできないためです。
知的財産の保護
エンドツーエンド暗号化を実装すると、データ管理を確実に行えるようになり、知的財産の安全を確保して知的財産が不適切な人物の手に渡るのを防ぎます。 エンドツーエンド暗号化によってメッセージやデータの機密性が守られるため、知的財産を見ることができるのは意図した相手のみになります。 たとえハッカーや意図しない受信者がメッセージを傍受しても、暗号鍵がなければ知的財産を盗むことはできません。
エンドツーエンド暗号化をオフにするとどうなるのか?
エンドツーエンド暗号化をオフにすると、セキュリティリスクが高まって他人との通信のプライバシーが危険にさらされます。 全体的に、メッセージ系アプリでエンドツーエンド暗号化を無効にすると、不正アクセスに対するデータの脆弱性が高まります。 エンドツーエンド暗号化がなければ、送信されるメッセージは、送信の際中にサービスプロバイダ、サードパーティやハッカーによって見られる可能性があります。 エンドツーエンド暗号化が有効でない場合、サービスプロバイダはメッセージを見ることができます。すると、このデータが保存されて他人と共有される可能性が生まれ、プライバシーが低下します。 また、エンドツーエンド暗号化をオフにすると、LINEなどのオンラインメッセージアカウントが乗っ取られ、昔のメッセージが誰かに見られる可能性もあります。
まとめ:エンドツーエンド暗号化によるデータの安全確保
メッセージの内容が何であれ、メッセージのプライバシーを確保して安全な暗号化で保護するのは当然のことです。 エンドツーエンド暗号化を使用すると、特定の暗号鍵をもった者だけがデータにアクセスして読むことができるため、サードパーティ、サービスプロバイダ、クラウドサーバー、ハッカーからデータを保護できます。 メッセージ系アプリやそのほかのオンラインアカウントでは可能な限りエンドツーエンド暗号化を有効にして、プライバシーとセキュリティを守りましょう。